2013年6月24日月曜日

wilsonic works 34


READ ALOUDの2ndミニ・アルバム『無花果』が6月19日に発売された。
1st『A』に引き続き、石田ショーキチと共同でプロデュースした。

2012年中にレコーディングする曲目を選び、
年明けからリハーサル、プリプロ、2月から
3月にかけてレコーディング、という流れ。

今回もエンジニアは高須寛光さん。
相変わらずというか、更に良い音。
前回ほどではないが、今回もメンバーと高須さんと石田くん、
毎日のようにカレーを食べていたなー。
後半さすがに違うもの食べてたけど。

ちなみに僕はレコーディング時に食事をしません。
理由は、眠くなるから。
もう10年以上そうしている。
お菓子も食べません。
口にするのは珈琲と水とガムだけ。

閑話休題。

昨年11月の『A』リリースと前後した、全国各地を細かく回る
ツアーを経た彼らは、一回りも二周りも頼もしくなっていた。
元々各メンバーのテクニックは相当なものだったが、
ツアーを経験し、自分たちがやっていることに対する
確信のようなものが生まれたんだろう。
出音に自信が感じられる場面が多々あった。

そして、レコーディングは前回とは比べ物にならないほど
スムーズで、早い段階で良いテイクが録れた。
石田くんとのコンビネーションも更に濃く、
意思の疎通が格段に速くなった。
スタジオの雰囲気も良かったなー。
READ ALOUDの現場はホントに前向きで活気がある。

アルバムの内容について少し。

1stではバンドの紹介という意味もあり、桑田祐宜が書く
曲の様々なヴァリエイションを見せることを意識したが、
今回はライヴ映えするアップ&ヘヴィな曲をメインに選曲。
それが今、ライヴ・バンドとしてのREAD ALOUDの
モードということだ。

とはいえ、生粋のメロディ・メイカーである桑田くんのこと、
ヘヴィであっても歌としての旋律と言葉がスッと入ってくる
曲ばかりだ。

イントロのギターのカッティングからしてかっこいい「言花 -コトヴァナ-」、
浮遊するようなメロディとサウンドが心地よい「白い月」、
初めて聴いた人でも、すぐにシンガロングできる「誰かの為に咲いてない」、
こんな歌詞の世界観、いったいどこから発想を得るのか?と、
石田くんと僕共に感心した「幸せのハナシ」、
変拍子のイントロ、抑えたトーンのAメロからサビで一気に弾ける「オートマチック」、
アルバム中最もメロウなトーンのサウンドだが、
決意を表明する強い歌詞が印象的な「未だ黄昏が咆哮るなら」の全6曲。

各曲が少しずつ聴けるアルバム・トレイラー映像はこちら
リード曲「言花 -コトヴァナ-」のMVはこちら

アルバム発売日の前日の18日、下北沢club251を皮切りに、
リリース・ツアーもスタートしたばかり。
251で久しぶりにライヴを観てきたんだけど、もうとにかく
1曲目からすごいテンションで煽る煽る。
対バンのファンも巻き込む、激しくも楽しいヴァイブ。

今後、全国を回るので機会があったらぜひとも彼らの
ライヴを体験してほしい。
詳しいスケジュール等はオフィシャルをチェックのほど。

そうそう、この春から桑田くんがインターFMでラジオ番組
始めたんですよ。年齢に相応しくない彼のヴィンテージな
ロック趣味満載。お時間があればこちらもどうぞ!

p.s.
そうだ。今回、更に良い音になっていることの要因に、
世界の小鐡こと、小鐡徹さんのマスタリング、というのもあった。
そんでもって近々また小鐡さんに会える。
うれしいな。
小鐡さんに会うのって、中央林間というロケーションも含め、
なんかウキウキする。






wilsonic works 33


今月19日発売のザ・プーチンズ、初の全国流通盤、
『ぷりぷり』に、プロデューサーとして参加した。

ザ・プーチンズは、ガット・ギターとヴォーカルの
街角マチオ、テルミンの街角マチコ(と、川島さる太郎)
から成る異色デュオ。

彼らとの出会いは、2012年1月に渋谷で行われた、
東京カランコロン主催の "ワンマソフェス2012"。
ここで初めて彼らの独特のステージに遭遇し、衝撃を受けた。

次にライヴがあれば観たいと思っていたら、意外な繋がりが
あって、とある知人から2012年5月に原宿アストロホールで
行われたイヴェント "ぷ道館" に招待いただいた。
そしてまた衝撃を受けた。
僕はすっかりザ・プーチンズのファンになってしまった。

今年に入り、街角マチオさんからメールが届いた。
アルバムを作っているので手伝ってほしいとのことだった。
ぷ道館のときに簡単に挨拶した程度の関係だったので、
オファーにはちょっとびっくりしたが、このブログを
読んでくれていたり、僕が手がけた作品を聴いてくれて
いたりしてくれていたそうで、なんとも恐縮。
僕も彼らのファンだから、喜んで引き受けた。

今回、肩書こそ "プロデューサー" となっているけど、
正確を期して云えば "アドヴァイザー" くらいの関わりかと。

彼らは基本的に自分たちでアレンジし、打ち込み、演奏し、歌う。
僕は彼らが作った音源を聴いて、アレンジや音色、歌詞や
ミックスの質感などに関してアドヴァイスする、という進め方。
スタジオに入ってやりとりをしたわけではないので、
カルマセーキのときの "アームチェア・ディレクティヴ" と近い。

ザ・プーチンズのステージの衝撃をCDに閉じ込めることは
基本的には不可能だが(DVDでも不可能。ステージは、ステージ
という空間で体験しなければ意味が無い)、各楽曲の持つ魅力を
引き上げることは出来たと思う。
収録曲「先輩」の、なんとも云えないMVはこちら
この曲を楽しめたら、ぜひともCDのご購入を!
CDが面白かったら、ぜひともステージも体験してほしい。

6月30日には、新宿タワーレコードにてインストア・ライヴあり。
スタートは14時。

また、7月には1年ぶりの "ぷ道館" が開催される。
7日のチケットは即完だったけど、追加公演の6日はまだ
購入可能。頻繁にライヴを行う人たちではないので、
この機会をお見逃しなく。
僕は7日に観に行く予定。
何が飛び出すやら、とにかくひたすら楽しみだ!