tag:blogger.com,1999:blog-23476395708411039942024-02-20T06:45:39.963+09:00wilsonic journalwilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comBlogger128125tag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-31979025070883715412021-05-05T19:52:00.002+09:002021-05-05T21:50:37.550+09:00music 2020<p>2020年の音楽リスナーとしての日々を時系列に。</p><div><1月></div>2019年夏にリリースされていたアイルランドのwhenyoungというバンドにハマる。<div>サウンドはちと好みから外れる部分もあるのだが、全曲何かしらフックの<div>あるメロディと、女声の高音の魅力に参った。</div><div>エリン・モランのソロ・プロジェクト、A Girl Called Eddyの2ndアルバムが<div>実に16年ぶりにリリースされて、しかもその内容が素晴らしいときたもんだ。<div><div>この名義では16年ぶりではあるけど、エリン嬢は2018年に男女デュオThe Last Detailの</div><div>メンバーとしてこれまた名盤をドロップしているので、久々感は少ない。</div><div>それにしても、The Last Detailの素晴らしさは専ら男性メンバーであるところの</div><div>Fuguことメディ・ザナドが担っているとばかり思っていたので、この2nd『Been Around』</div><div>の完成度には驚いた。</div><div>1月下旬はAndy Shaufの2nd『Neon Skyline』に首ったけ。彼の過去作含め、</div><div>毎日何回も聴いていた。</div><div><br /></div><div><2月></div><div>初頭にはEthan Gruskaのこれまた2nd『En Grade』が。Phoebe Bridgersや</div><div>Blake Millsが参加したり、この界隈この人脈の切磋琢磨充実具合どうなの?</div><div>The Starsのベスト盤『LaGuardia』がとても良くて、過去のオリジナル・アルバムを</div><div>順に聴き直す。</div><div>Christopher Hollandの新作『Golden Hour』が2019年に出ていたことを知り、</div><div>慌てて購入。やっぱこの人はハズレがなくて、これまた過去作をまとめて聴く。</div><div>そしたらDiscogsで名盤『Brother Sun Sister Moon』の前に『hoopatasso』という</div><div>プロトタイプが出ていたことを知り、これも入手する。少し収録曲が違うのだ。</div><div><br /></div><div><3月></div><div>Margot & The Nuclear So and So'sというバンドが前から好きだったが、</div><div>Richard Edwards以外のメンバーに関しては知識がなかった。</div><div>Heidi Lynne Gluckはベース&キーボードで、2000年代前半には</div><div>Juliana Hatfieldのバンド、Some Girlsのメンバーだった人。</div><div>彼女の2016年にリリースした唯一のソロ・アルバム『Pony Show』が</div><div>好みのど真ん中ストレートでびっくりして調べてみる。</div><div>同じく前から好きなLily & The Madeleineにも参加していたり、なんかいろいろやっている。</div><div>Some Girls含め、彼女が関わっている音源を片っぱしからチェック。</div><div>しかし、2016年以降の音源が見当たらないのが切ない。請う新作。</div><div>あと、Vulfpeck周辺のRyan Lerman『Noisy Feelings』、ブリストルの</div><div>SSW、Fenne Lily『On Hold』とかをよく聴いていた。</div><div><br /></div><div><4月></div><div>最初の緊急事態宣言でステイ・ホームな日々、</div><div>音楽と読書とアマゾン・プライム(映画)で過ごした。</div><div>ロバート・ヒルバーン著『ポール・サイモン 音楽と人生を語る』(奥田祐士訳)を</div><div>読みながら、改めてポール・サイモンのソロ・キャリアをじっくり。</div><div>能地祐子さん作成のプレイリストも素晴らしく、充実の日々。</div><div>前にも何曲かチェックしていたThe Foreign Filmsを、ちゃんと認識。</div><div>カナダのビートルズなんて呼ばれてるThe NinesのメンバーでもあるBill Mojorosのユニット。</div><div>2020年に最新作『Ocean Moon』がリリースされたが、2018年のアナログ3枚組大作</div><div>『The Record Collector』がパッケージも内容もスゲー。</div><div>人生で初めてPink Floydの『The Wall』をちゃんと頭から最後まで聴いたステイ・ホーム。</div><div><br /></div><div><5月></div><div>Hazel Englishの1stアルバム『Wake Up!』が素晴らしい。</div><div>Justin RaisenとBen H. Allenという二人のプロデューサーの曲が</div><div>交互に配置されていたり、全曲に共作者がいることが、</div><div>曲のヴァリエイションを豊かにしているようだ。</div><div>K. L. Mazlin(Kane Mazlin)というSSWを知り、彼の所属する</div><div>False Peak Recordsというオーストラリアのインディ・レーベルを知る。</div><div>Bandcampで購入したら、本人からサンキュー・メールが届き、</div><div>少しやりとりをした。やっぱB4やBB5、ゾンビーズあたりが好きだそうで。</div><div>レーベル・オーナーの Remy BoccalatteとMazlinのユニット、</div><div>Spring Skierとか、Mazlinが以前やっていたHungry Kids in Hungary、</div><div>Sans Parentsといったバンドの音もチェック。</div><div>ソロ名義はまだ3曲しか出ていないけど、肩の力の抜けたポップスたち。</div><div>アルバム、待ってます。</div><div><br /></div><div><6月></div><div>Sondre Lercheの『Patience』とPhoebe Bridgersの『Punisher』を</div><div>飽きることなく交互に聴いていた。</div><div>The Explorers Clubがアルバム2枚を同時発売。</div><div>オリジナル曲の『The Explorers Club』とカヴァー曲の『To Sing and Be Born Again』。</div><div>オリジナル曲のほうを何回も聴いた。</div><div>Muzz、Emily Rockerts、Becca Mancari、Boniface、Jonathan Wilsonなどなど豊作。</div><div><br /></div><div><7月></div><div>ネットでNicole Atkinsの「Captain」って曲にウットリしてしまい、</div><div>アルバム『Italian Ice』購入。過去作品も改めて聴き返してみて、</div><div>このSSWのユニークさを認識する。そして2007年の『Neptune City』が</div><div>いちばん好きだという結論。しかし「Captain」は曲として完璧。</div><div>Mr Ben and the Bensというバンドを知る。新作『Life Drawing』が</div><div>信頼のBella Unionからのリリースで、内容も最高だった。</div><div>過去作品を全て購入して、片っ端から聴きまくる。</div><div>カナダのCailey Thomasもこの月に発見。</div><div>8年で18曲しか発表していない寡作家。そして全て良い曲。</div><div><br /></div><div><8月></div><div>2005年に出た1stアルバム『Fear Not Distant Lover』で好感を持った</div><div>Peasantというアーティストを久々に思い出し、最近リリース</div><div>してんのかな、と検索したら、2015年に死んでた。</div><div>持っているアルバムを聴き返し、死後にリリースされたアルバムを</div><div>オーダーする。</div><div>Hello Foeverの奇跡の1stアルバムと、The Lemon Twigsの</div><div>『Songs For The Geberal Public』に心躍る真夏の日々。</div><div>Whitneyのカヴァー集『Candid』は清涼剤。</div><div>このアルバムを聴いてからThe Roches再評価が俺内で進行中。</div><div><br /></div><div><9月></div><div>ナッシュヴィルのSSW、Molly Pardenを知り、2011年のアルバムから</div><div>最新作までをチェックする。なんでこんなに良いメロディばかりなの?</div><div>エレファント6周辺は大好物なのに、今までNana Grizolを知らなかった。</div><div>知って即、全アルバムを購入。2008年1stから最高ですよ。</div><div>Dent Mayの『Late Checkout』はジャケットのアートワークも含め、</div><div>大好きなアルバム。ララミーンズ入ってる「Sea Salt & Caramel」最高!</div><div>魅惑のファルセット・ヴォイス、Holy Hiveもよく聴いた。</div><div><br /></div><div><10月></div><div>愛するウェールズのバンド、El Goodo待望の4thアルバム『Zombie』が</div><div>またしても期待以上の内容で悶絶。しかも2枚目から3枚目は9年も</div><div>待たされたけど、今回は3年のインターヴァル。次もこのペースでお願いします!</div><div>The Coralは好きで全作品所有している(はず)なのだが、本体以外の</div><div>活動を全くチェックしていなかった。Paul Molloyのソロ作『The Fifth Dandelion』</div><div>がめっちゃ良いハーモニー・ポップ満載だったので、James Skellyのソロ、</div><div>Ian SkellyとPaul MolloyによるSerpent Powerなどをチェック。</div><div>あと、Photo Ops新作『Pure at Heart』がタイトルそのままのピュアな曲に</div><div>溢れていて何回も聴いた。</div><div>Another Michaelに注目。</div><div>Asheの「Save Myself」に出会う(この曲が2020年の俺ベスト・ソング)。</div><div>京平さんの訃報に愕然とするが、曲を聴いて追悼できたのは11月に入ってからだった。</div><div><br /></div><div><11月></div><div>Steady Holidayの「Living Life」がグサグサと刺さって、何度もリピート。</div><div>過去作やDreさんが前にやっていたMiracle Daysの2013年のアルバムとかも掘る。</div><div>2016年の『Under The Influence』は当時買っていて、褒めているメモ発見。</div><div>すっかり忘れてた。</div><div>映画『ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった』に深く感銘を受け、</div><div>自分史上初のザ・バンド・ブーム到来。いやアルバムは全部持っていたんですよ。</div><div>でも、ちょっと自分の好みとは違うんじゃないか、と思っていた。</div><div>映画観て、ロビー・ロバートソン(奥方も)とメンバーのことが好きに</div><div>なって、敬遠していたロビーの自伝も購入して、読みながら</div><div>アルバムをじっくり聴き返す日々を送る。</div><div>いやー、いいバンドだわ。もっと早く気づけよ俺。</div><div><br /></div><div><12月></div><div>Will BirchによるNick Loweの評伝『恋するふたり ニック・ロウの人生と音楽』を</div><div>読み始めて、Brinsley Schwarz〜ソロの作品を時系列に沿って聴いてみる。</div><div>ニック・ロウは結構揃えていると思っていたが、カタログの半分くらいしか</div><div>持っていないことが判明。この期にひと通り購入。</div><div>カナダのSSW、Haley Blaisの最新作『Below The Salt』が極上に良くて、</div><div>2014年以降の過去作品を辿る。2018年にプロデューサーが入って急激に</div><div>作品力が上がるのが手にとるようにわかる。この先が楽しみだ。</div><div>The Bird and the Beeの「You and I at Christmas Time」は今年のクリスマス・ソングの</div><div>チャンピオン! 収録アルバム『Put Up The Light』はSiaの2018年作</div><div>『Everyday is Christmas』に匹敵するくらい充実したホリデイ・アルバム。</div><div>Calexicoのホリデイ・アルバム『Seasonal Shift』は12月30日に届いた。</div><div><br /></div><div><br /></div><div><br /></div><div><br /><div><br /></div></div></div></div></div></div>wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-51355471695211601292021-05-05T19:52:00.001+09:002021-05-05T19:52:32.092+09:00movie 2020<p>2020年の映画鑑賞についてまとめておく。</p>2020年、新旧洋邦合わせて867本の映画を観た(劇場にて)。<div>2019年が856本、2018年が898本。3年連続で800本超え。</div><div><br /></div><div>2020年の4月中旬から5月いっぱい、東京都の緊急事態宣言下、</div><div>都内の映画館が営業停止となったことを考えると、異常な数字。</div><div>6月の映画館再開以降、例年以上のペースで映画を観ていたのだ。</div><div><br /></div><div>ちなみに、ステイホームな4月〜5月の期間は、amazon primeや</div><div>DVD、Blu-rayなどで平均1日3本観ていた。</div><div>山田洋次作品をプラス松竹駆使して全作品鑑賞マラソンした。</div><div><br /><div>以下、観て標準以上に面白いと思ったもの、印象深かったものを、</div><div>順位も本数制限も付けずに列挙する。<br />基本、初めて観た映画だけをピックアップ。既に鑑賞歴があって、<br />2020年に観てもやっぱり面白かった、というのは入れていない。<br />順番は、鑑賞順。<br /><br /><外国映画新作>(104本より)<br />・パラサイト 半地下の家族(ポン・ジュノ)2019<br />・エクストリーム・ジョブ(イ・ビョンホン)2019<br />・フォード VS フェラーリ(ジェームズ・マンゴールド)2019<br />・リチャード・ジュエル(クリント・イーストウッド)2019<br />・テリー・ギリアムのドン・キホーテ(テリー・ギリアム)2018<br />・ミッドサマー(アリ・アスター)2019<br />・1917 命をかけた伝令(サム・メンデス)2019<br />・黒い司法 0%からの奇跡(デスティン・ダニエル・クレットン)2020<br />・レ・ミゼラブル(ラジ・リ)2019<br />・ジュディ 虹の彼方に(ルパート・グールド)2019<br />・ジョン・F・ドノヴァンの死と生(グザヴィエ・ドラン)2018<br />・ストーリー・オブ・マイライフ 私の若草物語(グレタ・ガーウィグ)2019<br />・ハリエット(ケイシー・レモンズ)2019<br />・コリーニ事件(マルコ・クロイツパイントナー)2019<br />・ドヴラートフ レニングラードの作家たち(アレクセイ・ゲルマン・Jr)2018<br />・はちどり(キム・ボラ)2018<br />・在りし日の歌(ワン・シャオシュアイ)2019<br />・ペイン・アンド・グローリー(ペドロ・アルモドヴァル)2019<br />・15年後のラブソング(ジェシー・べレッツ)2018<br />・カセットテープ・ダイアリーズ(グリンダ・チャーダ)2019<br />・マルモイ ことばあつめ(オム・ユナ)2019<br />・透明人間(リー・ワネル)2020<br />・悪人伝(イ・ウォンテ)2019<br />・ポルトガル、夏の終わり(アイラ・サックス)2019<br />・幸せへのまわり道(マリエル・ヘラー)2019<br />・TENET テネット(クリストファー・ノーラン)2020<br />・メイキング・オブ・モータウン(ベンジャミン・ターナー、ゲイブ・ターナー)2019<br />・異端の鳥(ヴァーツラフ・マルホウル)2019<br />・博士と狂人(P・B・シェムラン)2019<br />・シカゴ7裁判(アーロン・ソーキン)2020<br />・悪は存在せず(モハマド・ラスロス)2020<br />・ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった(ダニエル・ロアー)2019<br />・ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌(ロン・ハワード)2020<br />・燃ゆる女の肖像(セリーヌ・シアマ)2019</div><div>・バクラウ 地図から消された村(クレベール・メンドンサ・フィリオ、ジュリアノ・ドネルス)2019</div><div>・ハッピー・オールド・イヤー(ナワポン・タムロンラタナリット)2019<br />・ニューヨーク 親切なロシア料理店(ロネ・シェルフィグ)2019<br />・ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!(ディーン・パリソット)2020<br />・また、あなたとブッククラブで(ビル・ホールダーマン)2018<br /><br /><br /><日本映画新作>(34本より)<br />・この世界の(さらにいくつもの)片隅に(片渕須直)2019<br />・音楽(岩井澤健治)2019<br />・ラストレター(岩井俊二)2020<br />・mellow(今泉力哉)2020<br />・his(今泉力哉)2020</div><div>・初恋(三池崇史)2019<br />・三島由紀夫 VS 東大全共闘 〜50年目の真実〜(豊島圭介)2020<br />・海辺の映画館 キネマの玉手箱(大林宣彦)2020<br />・スパイの妻(黒沢清)2020<br />・本気のしるし(深田晃司)2020</div><div>・ミッドナイト・スワン(内田英治)2020</div><div>・罪の声(土井裕泰)2020<br /><br /><br /><外国映画旧作>(221本より)<br />・生まれながらの悪女(ニコラス・レイ)1950<br />・拳銃貸します(フランク・タトル)1942<br />・冷たい水(オリヴィエ・アサイヤス)1994<br />・遅すぎた涙(バイロン・ハスキン)1949<br />・不審者(ジョゼフ・ロージー)1951<br />・8月の終わり、9月の初め(オリヴィエ・アサイヤス)1998<br />・夏時間の庭(オリヴィエ・アサイヤス)2008<br />・影なき殺人(エリア・カザン)1947<br />・血の婚礼(クロード・シャブロル)1973<br />・肉屋(クロード・シャブロル)1970<br />・汚れた手をした無実の人々(クロード・シャブロル)1975<br />・ほえる犬は噛まない(ポン・ジュノ)2000</div><div>・生恋死恋(ヴィクトル・シェストレム)1918<br />・イージーライダー(デニス・ホッパー)1969<br />・メッセンジャー・ボーイ(カレン・シャフナサーロフ)1986<br />・ルカじいさんと苗木(レゾ・チヘイーゼ)1973<br />・モスクワは涙を信じない(ウラジミール・メニショフ)1979<br />・タシケントはパンの町(シュフラト・アッパーソファー)1968<br />・戦火を越えて(レゾ・チヘイーゼ)1965<br />・秋のマラソン(ゲオルギー・ダネリヤ)1979<br />・新しい家族(イスクラ・バービッチ)1982<br />・絆(ニキータ・ミハルコフ)1983<br />・タッカー(フランシス・フォード・コッポラ)1988<br />・蜘蛛女のキス(エクトール・バベンコ)1985<br />・舞台恐怖症(アルフレッド・ヒッチコック)1950<br />・自由への闘い(ジャン・ルノワール)1943<br />・サハラ戦車隊(ゾルタン・コルダ)1943<br />・潜水艦轟沈す(マイケル・パウエル)1941<br />・崖(フェデリコ・フェリーニ)1955<br />・鬼戦車 T-34(ニキータ・クリーヒン、レオニード・メナケル)1965<br />・青春群像(フェデリコ・フェリーニ)1953<br />・ラインの監視(ハーマン・シュムリン)1943<br />・すぎ去りし日の・・・(クロード・ソーテ)1970<br />・レネットとミラベル/四つの冒険(エリック・ロメール)1987<br />・雀(ウィリアム・ボーダイン)1926<br />・バグダッドの盗賊(ラオール・ウォルシュ)1924<br />・最後の人(F・W・ムルナウ)1924<br />・サンライズ(F・W・ムルナウ)1927<br />・霊魂の不滅(ヴィクトル・シェストレム)1921<br />・暗黒街(ジョセフ・フォン・スタンバーグ)1927<br />・花嫁人形(エルンスト・ルビッチ)1919<br />・つばさ(ウィリアム・A・ウェルマン)1927<br />・ヴァージン・スーサイズ(ソフィア・コッポラ)2000<br />・マックスとリリー(クロード・ソーテ)1991<br />・大頭脳(ジェラール・ウーリー)1969<br />・ムッシュとマドモワゼル(クロード・ジディ)1977<br />・ムクシン(ヤスミン・アフマド)2006<br />・D.I.(エリア・スレイマン)2002<br />・大盗賊(フィリップ・ド・ブロカ)1961<br />・家族の肖像(ルキノ・ヴィスコンティ)1974<br />・夕なぎ(クロード・ソーテ)1972<br />・うず潮(ジャン=ポール・ラプノー)1975<br />・マリアンの友だち(ジョージ・ロイ・ヒル)1964<br />・アメリカの恐怖(ラオール・ウォルシュ)1936<br />・沈黙は金(ルネ・クレール)1946<br />・襤褸と宝石(グレゴリー・ラ・カーヴァ)1936<br />・気まぐれ天使(ヘンリー・コスター)1947<br />・悪魔とミス・ジョーンズ(サム・ウッド)1941<br /><br /><br /><br /><日本映画旧作>(508本より)<br />・生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言(森崎東)1985<br />・春の戯れ(山本嘉次郎)1949<br />・修羅(松本俊夫)1971<br />・陽のあたる坂道(西河克己)1967<br />・ニワトリはハダシだ(森崎東)2004<br />・手をつなぐ子等(稲垣浩)1948<br />・超高層のあけぼの(関川秀雄)1969<br />・忘れられた子等(稲垣浩)1949<br />・真夜中の顔(宇野重吉)1958<br />・台風騒動記(山本薩夫)1956<br />・柿の木のある家(古賀聖人)1955<br />・にっぽん泥棒物語(山本薩夫)1965<br />・つづり方兄妹(久松静児)1958<br />・海ッ子山ッ子(木村荘十二)1958<br />・明日をつくる少女(井上和男)1958<br />・大佛さまと子供たち(清水宏)1952<br />・傷だらけの山河(山本薩夫)1964<br />・やくざの墓場 くちなしの花(深作欣二)1976<br />・婚期(吉村公三郎)1961<br />・刺青(増村保造)1966<br />・小さい逃亡者(衣笠貞之助、エドワールド・ボチャロフ)1966<br />・恋とのれん(番匠義彰)1961<br />・石中先生行状記(成瀬巳喜男)1950<br />・柳生旅ごよみ 女難一刀流(松村昌治)1958<br />・銀座っ子物語(井上梅次)1961<br />・浪人八景(加藤泰)1958</div><div>・おしどり囃子(佐々木康)1956<br />・実は熟したり(田中重雄)1959<br />・がめつい奴(千葉泰樹)1960<br />・血斗水滸傳 怒涛の対決(佐々木康)1959<br />・独立愚連隊(岡本喜八)1959<br />・生きとし生けるもの(西河克己)1955<br />・もののけ姫(宮崎駿)1997<br />・適齢期三人娘(川島雄三)1951<br />・婚約三羽烏(島津保次郎)1937<br />・祇園の暗殺者(内出好吉)1962<br />・狼よ落日を斬れ 風雲篇・激情篇・怒涛篇(三隅研次)1974<br />・明日は月給日(川島雄三)1952<br />・あねといもうと(川頭義郎)1965<br />・新東京行進曲(川島雄三)1953<br />・抱かれた花嫁(番匠義彰)1957<br />・命美わし(大庭秀雄)1951<br />・獄門帳(大曽根辰保)1955<br />・この空の花 長岡花火物語(大林宣彦)2012<br />・大菩薩峠 第二部(内田吐夢)1958<br />・いも侍・蟹右ヱ門(松野宏軌)1964<br />・忍法破り 必殺(梅津明治郎)1964<br />・暴れん坊兄弟(沢島忠)1960<br />・家光と彦左と一心太助(沢島忠)1961<br />・ふんどし医者(稲垣浩)1960<br />・人間狩り(松尾昭典)1961<br />・あした(大林宣彦)1995<br />・総会屋錦城 勝負師とその娘(島耕二)1959<br />・八百万石に挑む男(中川信夫)1961<br />・めぐりあい(恩地日出夫)1968<br />・マークスの山(崔洋一)1995<br />・恋をするより得をしろ(春原政久)1961<br />・JA750機行方不明(山崎徳次郎)1959<br />・魚河岸帝国(並木鏡太郎)1952<br />・博奕打ち(小沢茂弘)1967<br />・博奕打ち 一匹竜(小沢茂弘)1967<br />・挽歌(河崎義祐)1976<br />・可愛い悪魔(大林宣彦)1982<br />・さらば愛しき大地(柳町光男)1982<br />・突然、嵐のように(山根茂之)1977<br />・あにいもうと(今井正)1976<br />・博奕打ち 不死身の勝負(小沢茂弘)1967<br />・誘拐(大川原孝夫)1997<br />・田園に死す(寺山修司)1974<br />・博奕打ち 殴り込み(小沢茂弘)1968<br />・東京夜話(豊田四郎)1961<br />・はるか、ノスタルジィ(大林宣彦)1993<br />・ロケーション(森崎東)1984<br />・東京の暴れん坊(斎藤武市)1960<br />・東京の孤独(井上梅次)1959<br />・風ふた<span face="arial, sans-serif" style="background-color: white; color: #4d5156; font-size: 14px;">ゝ</span>び(豊田四郎)1952<br />・田舎刑事 第三話 まぼろしの特攻隊(森崎東)1979<br />・ラブ・レター(森崎東)1998<br />・藍より青く(森崎東)1973<br />・喜劇 女生きてます(森崎東)1971<br />・わが生涯のかゞやける日(吉村公三郎)1948<br />・大出世物語(阿部豊)1961<br /><br /></div></div>wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-41597907861350978592020-01-05T22:54:00.001+09:002020-01-05T22:55:18.412+09:00movie 2019<br />
続いて2019年の映画鑑賞についてまとめておこう。<br />
2019年、新旧洋邦合わせて856本の映画を観た(劇場にて)。<br />
DVDとかAmazon Primeなどのサーヴィスでの鑑賞は、<br />
多分50本とかその程度じゃないかな。<br />
ちなみに、昨年2018年はちょっと多くて898本。<br />
これが年間鑑賞数のピークなんじゃないかと思う。<br />
<br />
ベストテンとか、ちゃんと順位をつけたほうが面白いとはわかっているけど、<br />
結構忘れちゃっているものもあって、順位は無し。<br />
分母が大きいものは本数も多くなる。本数を制限せず、自分の中で一定以上の<br />
面白さ、ザワザワを覚えたものを全部挙げておく。<br />
基本、初めて観た映画だけをピックアップ。既に鑑賞歴があって、<br />
2019年に観てもやっぱり面白かった、というのは入れていない。<br />
順番は、鑑賞順。<br />
<br />
<外国映画新作><br />
・パッドマン 5億人の女性を救った男(R. バールキ)2018<br />
・ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー(ダニー・ストロング)2017<br />
・メリー・ポピンズ・リターンズ(ロブ・マーシャル)2018<br />
・女王陛下のお気に入り(ヨルゴス・ランティモス)2018<br />
・バーニング 劇場版(イ・チャンドン)2018<br />
・バジュランギおじさんと小さな迷子(カビール・カーン)2015<br />
・金子文子と朴烈(イ・ジュンイク)2017<br />
・家へ帰ろう(パブロ・ソラルス)2017<br />
・ノーザン・ソウル(エレイン・コンスタンティン)2014<br />
・あなたはまだ帰ってこない(エマニュエル・フィンケル)2017<br />
・グリーン・ブック(ピーター・ファレリー)2018<br />
・天国でまた会おう(アルベール・デュポンテル)2017<br />
・運び屋(クリント・イーストウッド)2018<br />
・ROMA / ローマ(アルフォンソ・キュアロン)2018<br />
・ブラック・クランズマン(スパイク・リー)2018<br />
・記者たち 衝撃と畏怖の真実(ロブ・ライナー)2017<br />
・希望の灯り(トーマス・ステューバー)2018<br />
・芳華 -YOUTH-(フォン・シャオガン)2017<br />
・僕たちのラスト・ステージ(ジョン・S・ベアード)2018<br />
・主戦場(ミキ・デザキ)2018<br />
・RBG 最強の85才(ベッツィ・ウエスト、ジェリー・コーエン)2018<br />
・7月の物語(ギヨーム・ブラック)2017<br />
・ハウス・ジャック・ビルト(ラース・フォン・トリアー)2018<br />
・ハッピー・デス・デイ(クリストファー・ランドン)2017<br />
・COLD WAR あの歌、2つの心(パペウ・パブリコフスキ)2018<br />
・ワイルド・ライフ(ポール・ダノ)2018<br />
・さらば愛しきアウトロー(デヴィッド・ロウリー)2018<br />
・存在のない子供たち(ナディーン・ラバキー)2018<br />
・グッド・ヴァイブレーションズ(リサ・バロス・ディーサ、グレン・レイバーン)2012<br />
・工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男(コン・ジョンビン)2018<br />
・ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(クエンティン・タランティーノ)2019<br />
・アス(ジョーダン・ピール)2019<br />
・ブラインド・スポッティング(カルロス・ロペス・エストラーダ)2018<br />
・ジョーカー(トッド・フィリップス)2019<br />
・ガーンジー島の読書会の秘密(マイク・ニューウェル)2018<br />
・ホテル・ムンバイ(アンソニー・マラス)2018<br />
・15ミニッツ・ウォー(フレッド・グリヴォワ)2019<br />
・アダムズ・アップル(アナス・トーマス・イェンセン)2005<br />
・アイリッシュマン(マーティン・スコセッシ)2019<br />
・ドクター・スリープ(マイク・フラナガン)2019<br />
・マリッジ・ストーリー(ノア・バームバック)2019<br />
・パリの恋人たち(ルイ・ガレル)2018<br />
・家族を想うとき(ケン・ローチ)2019<br />
<br />
<日本映画新作><br />
・七つの会議(福澤克雄)2019<br />
・21世紀の女の子(山戸結希他)2019<br />
・洗骨(照屋年之)2018<br />
・あの日々の話(玉田真也)2018<br />
・青の帰り道(藤井道人)2018<br />
・長いお別れ(中野量太)2019<br />
・嵐電(鈴木卓爾)2019<br />
・新聞記者(藤井道人)2019<br />
・天気の子(新海誠)2019<br />
・真実(是枝裕和)2019<br />
<br />
※『愛がなんだ』(今泉力哉)は今年公開の邦画新作ではダントツに好きなのだが、<br />
2018年11月の東京国際映画祭で既に観ているので、2019年の作品には入れられず。<br />
2019年に公開された後も劇場で観ましたけどね。最高です。<br />
<br />
<外国映画旧作><br />
・アスファルト・ジャングル(ジョン・ヒューストン)1950<br />
・その女を殺せ(リチャード・フライシャー)1952<br />
・天使の顔(オットー・プレミンジャー)1953<br />
・日の名残り(ジェームズ・アイヴォリー)1995<br />
・メキシコ万歳(セルゲイ・エイゼンシュタイン、グレゴーリー・アレクサンドロフ)1931/1979<br />
・愛の島ゴトー(ヴァレリアン・ボロフチク)1968<br />
・狐の王子(ヘンリー・キング)1949<br />
・離愁(アーヴィング・ピシェル)1946<br />
・偉大なるアンバーソン家の人々(オーソン・ウェルズ)1942<br />
・狼たちの午後(シドニー・ルメット)1975<br />
・ペパーミント・キャンディ(イ・チャンドン)2000<br />
・ドゥ・ザ・ライト・シング(スパイク・リー)1989<br />
・カメラを持った男(ジガ・ヴェルトフ)1929<br />
・私はモスクワを歩く(ゲオルギー・ダネリヤ)1963<br />
・君たちのことは忘れない(グリゴーリ・チュフライ)1978<br />
・青い山 本当らしくない本当の話(エリダル・シェンゲラーヤ)1984<br />
・マンハッタンの二人の男(ジャン=ピエール・メルヴィル)1958<br />
・お家に帰りたい(アラン・レネ)1989<br />
・ぼくのちいさな恋人たち(ジャン・ユスターシュ)1974<br />
・奇傑パンチョ(ジャック・コンウェイ)1934<br />
・六つの心(アラン・レネ)2006<br />
・人生模様(ヘンリー・コスター他)1952<br />
・リラの門(ルネ・クレール)1957<br />
・冬の旅(アニエス・ヴァルダ)1985<br />
・明日はない(マックス・オフュルス)1939<br />
・第十七捕虜収容所(ビリー・ワイルダー)1953<br />
・夢を見ましょう(サッシャ・ギトリ)1936<br />
・熱砂の秘密(ビリー・ワイルダー)1943<br />
・五本の指(ジョゼフ・L・マンキーウィッツ)1952<br />
・鱒(ジョゼフ・ロージー)1982<br />
・百萬弗貰ったら(エルンスト・ルビッチ)1932<br />
・ミッドナイト(ミッチェル・ライゼン)1939<br />
・ハロルド・ディドルボックの罪(プレストン・スタージェス)1947<br />
・殺人者にスポットライト(ジョルジュ・フランジュ)1961<br />
・幽霊と未亡人(ジョゼフ・L・マンキーウィッツ)1947<br />
・地獄の英雄(ビリー・ワイルダー)1951<br />
・私たちは一緒に年をとることはない(モーリス・ピアラ)1972<br />
・他人の家(ジョゼフ・L・マンキーウィッツ)1949<br />
・ルル(モーリス・ピアラ)1980<br />
・パームビーチ・ストーリー(プレストン・スタージェス)1942<br />
・バシュフル盆地のブロンド美人(プレストン・スタージェス)1949<br />
・サリヴァンの旅(プレストン・スタージェス)1941<br />
・第七天国(フランク・ボーゼージ)1927<br />
・野人の勇(ジャック・フォード)1920<br />
・熱帯魚(チャン・ユーシュン)1995<br />
・ハワーズ・エンド(ジェームズ・アイヴォリー)1992<br />
・メトロポリス(フリッツ・ラング)1927<br />
・野獣死すべし(クロード・シャブロル)1969<br />
・幸運の星(フランク・ボーゼージ)1929<br />
・サタンタンゴ(タル・ベーラ)1994<br />
・ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウエスト(セルジオ・レオーネ)1968<br />
・スティング(ジョージ・ロイ・ヒル)1973<br />
・地上より永遠に(フレッド・ジンネマン)1953<br />
・裸の町(ジュールズ・ダッシン)1948<br />
・コンチネンタル(マーク・サンドリッチ)1934<br />
・ウィリーが凱旋するとき(ジョン・フォード)1950<br />
・踊らん哉(マーク・サンドリッチ)1937<br />
・土曜は貴方に(リチャード・ソープ)1950<br />
・尋問(リシャルト・ブガイスキ)1982/1991<br />
・少年と自転車(ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ)2011<br />
・下女(キム・ギヨン)1960<br />
・誤発弾(ユ・ヒョンモク)1961<br />
・真昼の暴動(ジュールズ・ダッシン)1947<br />
・長距離ランナーの孤独(トニー・リチャードソン)1962<br />
・明日に別れの接吻を(ゴードン・ダグラス)1950<br />
・ビッグ・コンボ(ジョゼフ・H・ルイス)1955<br />
・邪魔者は殺せ(キャロル・リード)1947<br />
・都会の叫び(ロバート・シオドマク)1949<br />
・私の名前はジュリア・ロス(ジョゼフ・H・ルイス)1945<br />
・ラ・ポワント・クールト(アニエス・ヴァルダ)1954<br />
<br />
<br />
<日本映画旧作><br />
・暗黒街全滅作戦(福田純)1965<br />
・東京湾 左ききの狙撃手(野村芳太郎)1962<br />
・殿さま弥次㐂多(沢島忠)1959<br />
・影の爪(貞永方久)1972<br />
・恐怖の逃亡(マキノ雅弘)1956<br />
・四万人の目撃者(堀内真直)1960<br />
・天才詐欺師物語 狸の花道(山本嘉次郎)1964<br />
・野獣の門(古川卓巳)1961<br />
・狐と狸(千葉泰樹)1959<br />
・死者との結婚(高橋治)1960<br />
・裸の大将(堀川弘通)1958<br />
・白と黒(堀川弘通)1963<br />
・ぼんち(市川崑)1960<br />
・藤十郎の恋(森一生)1955<br />
・頑張れ! 盤獄(松林宗惠)1960<br />
・女系家族(三隅研次)1963<br />
・廣場の孤獨(佐分利信)1953<br />
・お吟さま(田中絹代)1962<br />
・嫁ぐ今宵に(斎藤達雄)1953<br />
・祈るひと(滝沢英輔)1959<br />
・風のある道(西河克己)1959<br />
・殿さま弥次㐂多 怪談道中(沢島忠)1958<br />
・風流温泉日記(松林宗惠)1958<br />
・いのちの朝(阿部豊)1961<br />
・水戸黄門(佐々木康)1957<br />
・青年の椅子(西河克己)1962<br />
・箱根山(川島雄三)1962<br />
・若き日の次郎長 東海の顔役(マキノ雅弘)1960<br />
・天使も夢を見る(川島雄三)1951<br />
・一心太助 男の中の男一匹(沢島忠)1959<br />
・弥太郎笠(マキノ雅弘)1960<br />
・反逆兒(伊藤大輔)1961<br />
・上海バンスキング(深作欣二)1984<br />
・北陸代理戦争(深作欣二)1977<br />
・血槍富士(内田吐夢)1955<br />
・妖刀物語 花の吉原百人斬り(内田吐夢)1960<br />
・八甲田山(森谷司郎)1977<br />
・水のないプール(若松孝二)1982<br />
・夜の波紋(内川清一郎)1958<br />
・女舞(大庭秀雄)1961<br />
・風前の灯(木下恵介)1957<br />
・牝(渡邊祐介)1964<br />
・約束(斎藤耕一)1972<br />
・雨のアムステルダム(蔵原惟繕)1975<br />
・色ざんげ(阿部豊)1956<br />
・黒の奔流(渡邊祐介)1972<br />
・警視庁物語 15才の女(島津昇一)1961<br />
・四季の愛欲(中平康)1958<br />
・大誘拐(岡本喜八)1991<br />
・美しき抵抗(森永健次郎)1960<br />
・にっぽん昆虫記(今村昌平)1963<br />
・女たちの庭(野村芳太郎)1967<br />
・大番頭小番頭(鈴木英夫)1955<br />
・薔薇大名(池広一夫)1960<br />
・殺陣師段平(マキノ正博)1950<br />
・晴子の応援団長(酒井欣也)1962<br />
・マタギ(後藤俊夫)1982<br />
・愛と希望の街(大島渚)1959<br />
・東京裁判(小林正樹)1983<br />
・どろ犬(佐伯孚治)1964<br />
・青春残酷物語(大島渚)1960<br />
・武器なき斗い(山本薩夫)1960<br />
・豚と軍艦(今村昌平)1961<br />
・續 大番・風雲篇(千葉泰樹)1957<br />
・あかね雲(篠田正浩)1967<br />
・流血の記録 砂川(編集:亀井文夫)1957<br />
・恋の鷹援團長(井上梅次)1952<br />
・スクラップ集団(田坂具隆)1968<br />
・自由学校(渋谷実)1951<br />
・やっさもっさ(渋谷実)1953<br />
・春の夢(木下恵介)1960<br />
・傷だらけの天使 第4話「港町に男涙のブルースを」(神代辰巳)1974<br />
・櫛の火(神代辰巳)1975<br />
・波浮の港(斎藤武市)1963<br />
・恋文(神代辰巳)1985<br />
・若い恋人たち(千葉泰樹)1959<br />
・結婚行進曲(市川崑)1951<br />
・憎いあンちくしょう(蔵原惟繕)1962<br />
・とんかつ大将(川島雄三)1952<br />
・泣いて笑った花嫁(番匠義彰)1962<br />
・芝居道(成瀬巳喜男)1944<br />
・東京オリンピック(市川崑)1965<br />
・ジャズ・オン・パレード 1956年 裏町のお轉婆娘(井上梅次)1956<br />
・異常性愛記録 ハレンチ(石井輝男)1969<br />
・ヘアピン・サーカス(西村潔)1972<br />
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-12458426186758671542020-01-05T22:45:00.002+09:002020-03-07T14:43:24.422+09:00music 2019 <br />
僕は、たくさんの音楽を聴き、尋常ではない数の映画を観て、<br />
そこそこ本を読み、芝居や絵画展にもときどき足を運ぶ。<br />
<br />
それらの行動を「インプット」と呼ぶ方がいるけど、その考え方、<br />
ちょっとさもしいし悲しく感じる。無理に詰め込んでるわけじゃない。<br />
じゃあ、なんですか?と問われたときに、とっさに出たのが<br />
「自由研究」というワードだった。<br />
毎日自由研究しているようなもんだ、確かに。<br />
<br />
こういう態度は、僕が大瀧詠一さんにとても影響されているせいなのかもしれない。<br />
自由研究はするんだけど、研究発表が目的ではない、という側面も含めて。<br />
<br />
何かを観たり聴いたりしたら、その度に雑感をメモする。<br />
そうしないとすぐ忘れてしまうから。<br />
でも、膨大な数の映画や音楽の感想をメモしていると、<br />
それだけで僕の1日は終わってしまう。<br />
だから、ツイッターもあまり書き込まなくなったし、このブログなんて<br />
2年くらい放置されている。<br />
<br />
でもただメモ書いてそのままだと、本当に忘れてしまう50代後半の脳味噌。<br />
忘れないように、1年に1回くらいメモを読み返して自分を振り返ってみようかと。<br />
2019年、どんなことにワクワクしたのか、自分で書いたメモを元に思い出してみよう。<br />
<br />
サブスクリプション・サーヴィスを筆頭に、フィジカルを購入することなく、<br />
合法的に音楽を楽しめる環境が整ってきて、僕もそれらの恩恵を受けている。<br />
でも僕の音楽鑑賞は、今だに「音楽を購入する」ことが基本。<br />
2019年はアルバムにして800枚くらい購入した。<br />
所有しない音源でサブスクなどで聴いたのは、100枚に満たないと思う。<br />
そんな2019年、wilsonic竹内はどんな音楽に注目し、誰を調べていたのか、<br />
を時系列で。<br />
<br />
<1月><br />
昨年12月に購入したBrandi Carlileの『by the way, I forgive you』が<br />
とんでもなく良くて(アルバム・タイトルもね)、それまで1枚くらいしか<br />
持っていなかった彼女のアルバムを、全種類集める勢いで追いかける。<br />
韓国のSay Sue MeとオランダのYorick Van Nordenを初めて聴き、<br />
ちょっとワクワクする。<br />
<br />
<2月><br />
Andrew Combsの『5 Covers & a Song』という、その名の通り<br />
カヴァー5曲とオリジナル1曲で構成されたアルバムをBandcampでDL。<br />
1曲目のLoudon Wainwright IIIのカヴァー「4 × 10」がとんでもなく良くて、<br />
オリジナルを聴いたらそこまで良くない。Andrew Combsを信用することにする。<br />
<br />
<3月><br />
Hand HabitsとかYoung Doctors In Loveとか、Stella DonnellyとかWestkust<br />
とか、女性ヴォーカルものが充実していて毎日楽しかった。<br />
Westkustって、全部スピッツの2nd『名前をつけてやる』みたい。<br />
Tredici BacciっていうNYのオーケストラル・ポップを奏でるバンド?の<br />
『La Fine Del Futuro』はバカラック好きを刺激する内容だった。<br />
<br />
<4月><br />
American Footballの3rdアルバムを聴き、あまりの音の良さにビビる。<br />
33回転1枚もののアナログを買ったのだが、45回転の12吋2枚組もあると知り、<br />
慌てて購入。さらにヤバイ音にのけぞる。<br />
ついでにちゃんと聴いていなかった1stと2ndも購入。<br />
2019年の個人ベスト、Weyes Blood『Titanic Rising』に耽溺。<br />
Rayland Baxterに気づいたのもこの月だった。<br />
<br />
<5月><br />
なんとなく購入したDevotchkaの2018年のアルバム『This Night Falls Forever』が<br />
フツーのロックでは鳴らないような楽器が予想外で気持ちよく、旧作を集めまくる。<br />
Molly Tuttleの『When You're Ready』が好きで何度も聴いていたのもこの頃。<br />
<br />
<6月><br />
I Was A Kingというノルウェイのバンドの新作『Slow Century』(プロデュースは<br />
TFCのNorman Blake)を聴き、とっても好みだったので旧作を集めまくる。<br />
デビューからずっと好きなKishi Bashiの新作『Omoiyari』の1曲目に悶絶。<br />
森山直太朗バンドのヴァイオリン、須原杏さんに「Kishi Bashi聴きました?」って<br />
訊ねたら「大好き!」って返ってきたの最高。<br />
忘れちゃいけないOhtis『Curve of Earth』。<br />
<br />
<7月><br />
Phil Wainmanという、70年代から80年代にかけて活躍したUKのプロデューサーに<br />
急に興味を持ち、音源を集めてみる。SweetやBay City Rollers、Mudなどで<br />
知られる彼だが、Boomtown Ratsの「I Don't Like Mondays」や<br />
XTC「Ten Feet Tall」もプロデュース作品と知ると、気になっちゃって。<br />
<br />
<8月><br />
プロデュースにEthan Gruskaが関わっているということで購入した<br />
Bad Booksの3rdアルバム『III』、収録されている曲がことごとく良くて、<br />
一体どういうことだと慌てふためく。<br />
Kevin DevineというSSWと、Manchester OrchestraというバンドのAndy Hullが<br />
首謀者だと知り、とりあえずBad Booksの旧作と、Kevin Devineのこれまでの<br />
作品とManchester Orchestraのカタログを発注。<br />
どうやら俺の好みはKevin Devineの作風のようで、彼の更に過去のバンド、<br />
Miracle of 86の作品なども取り寄せる。<br />
<br />
<9月><br />
引き続きKevin Devine関連作品を調べては聴き続ける日々。<br />
Pernice Brothers、Chris Von Sneidernらの久々の新譜に喜ぶ。<br />
元Oranjulyの人がやっているParksというユニットの『Parks』が<br />
めっちゃポップでこれも嬉しい帰還。<br />
今回もジャケが酷いAlex Cameron『Miami Memory』(タイトルもどうなの?)、<br />
内容は前作同様素晴らしくて安心。2019年、Jonathan Radoのプロデュース作品、<br />
充実しまくり。<br />
<br />
<10月><br />
Big Thiefの今年2枚目のアルバム『Two Hands』のレアな音作り、手触りに感動。<br />
Angel Olsenの『All Mirrors』におけるJherek Bischoffのアレンジに惚れぼれ。<br />
Clairo待望のアルバム『Immunity』の完璧さはどうだ。ロスタムのプロデュース、<br />
半数の曲をShawn Everettがミックス、Daniel Haimも参加。嫌いなわけがない。<br />
と、やはり女性ヴォーカルものに充実作多し。<br />
<br />
<11月><br />
Jeff Lynne's ELO『From Out Of Nowhere』の、変わらぬ豊潤なメロディにため息。<br />
Young Guvの『I & II』のポップな衝撃は、Lemon Twigsの登場時の感動に匹敵。<br />
昨年末にとんでもない傑作アルバムをリリースしたThe Last Detailの<br />
リカット7inch「Places」が嬉しい。超絶傑作シャッフル木漏れ日ポップにして<br />
ロジャニコ的転調をかます名曲!<br />
<br />
<12月><br />
Tower渋谷で面出しされていたCity and Colourの『A Pill For Loneliness』を、<br />
なんの期待もなく聴いていると、めっちゃ好みだということが判明。<br />
10年以上前に1枚買ったことがあり、それ以来全然気にしていなかった自分を責める。<br />
カナダでは出せば1位の圧倒的な存在感。例によって旧譜を集めまくる。<br />
自分の10年前くらいのTwitterを読み返すのが楽しくて、最近すっかり忘れていた<br />
June & The Exit Woundsとか、Kevin TihistaとかThe Grapes of Wrathとか<br />
聴き返してみる。あぁ俺は好みが全然変わらないなあ、と改めて。<br />
<br />
駆け足だけど、こんな音楽生活を送ってきたのだな。<br />
自分用メモなのでリンクとか貼りません。<br />
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-88748743824499358622017-07-23T16:36:00.001+09:002017-07-23T16:36:56.976+09:00wilsonic works 73<br />
今年に入って、2月に1回ブログを書いただけで、ずっと放置していた。<br />
反省して、これからはもう少しコンスタントにブログを更新しようと思った。<br />
<br />
あと、前にも書いたことだけど改めて。<br />
ここ数年、自分の仕事報告だけに終始しているが、本来は<br />
自分自身の備忘録として気に入った音楽や書籍や映画や人物などの<br />
ことを書いていたので、そういう形に少し軌道修正もしたい。<br />
<br />
とはいえ。<br />
2017年も折り返したところで、2月のウルトラタワーのアルバム以降、<br />
世に出た自分に関係のある音源などに関してまとめます。<br />
で、まずはこれ。<br />
<br />
<br />
<a href="http://higedan.com/">Official髭男dism</a><a href="https://www.amazon.co.jp/dp/B06WRVN1CZ">『レポート』</a>(4月19日発売)<br />
<br />
このアルバムに収録されている7曲のうち、僕が関わっているのは2曲。<br />
「異端なスター」と「イコール」という曲だ。<br />
この2曲は2016年にレコーディングされ、発表の機会を待っていたものだ。<br />
「異端なスター」はライヴで披露される中、レコーディングしたものから<br />
一部歌詞が変更となった。<br />
発表するなら歌を録り直さねばならない。<br />
ということで、アルバムの他の曲でタッグを組んでいるエンジニアの<br />
井上うにさんと録り直し、ミックスもやり直すことになった。<br />
<br />
なので、「異端なスター」は半分だけディレクター、<br />
「イコール」は100%ディレクター、ということになる。<br />
<br />
しかしOfficial髭男dism、曲も演奏もどんどん進化しているなー。<br />
最新デジタル・シングル「Tell Me Baby / ブラザーズ」が7月21日に<br />
リリースされたばかり→<a href="https://play.spotify.com/album/34VI60CfYcOFmpQ97G8KMe?play=true&utm_source=open.spotify.com&utm_medium=open">Spotify</a>、<a href="https://itunes.apple.com/jp/album/id1256281536">Apple Music</a>、<a href="https://music.line.me/album/mb000000000145f2db">LINE MUSIC</a><br />
<br />
音楽をいっぱい聴いて、バンド内外のミュージシャンから刺激を受け、<br />
自分たちの音楽に還元していく。<br />
何よりも、放たれる音から、音楽をする歓びが溢れているのがいい。<br />
すげーことやっているのに、小難しく聴こえず、あくまでもポップ。<br />
彼らには “バンドによるエンタテインメント” を極めてほしいと、心から思う。<br />
<br />
<div>
<br /></div>
<br />
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-31723915094544045402017-02-10T19:54:00.000+09:002017-02-10T19:54:13.287+09:00wilsonic works 72<br />
今週2月8日、<a href="http://ultratower.net/index.html">ウルトラタワー</a>の新しいミニ・アルバム<a href="http://ultratower.net/discography/album.html">『灯火』</a>が発売となった。<br />
メジャー・デビュー以来、ずっと一緒にレコーディングしている彼ら、<br />
今回も全面的にプロデュースに関わらせてもらった。<br />
<br />
『灯火』、ウルトラタワーの最高傑作なんじゃないかと思う。<br />
<div>
曲作りにじっくりと時間をかけることが出来、曲によっては</div>
<div>
ライヴで曲を育てることも出来たことが功を奏している。</div>
<div>
また、これまで作詞はギターの寺内、作曲はヴォーカル&ギターの大濱という<br />
分業制を貫いてきた彼らだが、今回は1曲だけだが大濱が作詞している。<br />
こういう新たな試みも、バンド内に刺激を与えているのだろう。</div>
<div>
<br /></div>
エンジニアはこれまたメジャー・デビューからずっとお世話になっている<br />
<a href="https://twitter.com/_mixmix_">mixmix佐藤雅彦</a>、ドラムテックは前作に引き続き<a href="https://twitter.com/toshimitsufujii">藤井寿光</a>。<br />
気心知れたスタッフとの作業はスムーズ且つクリエイティヴ。<br />
マンネリにならず、常に新しい視点や考え方を示してくれる<br />
スタッフは、バンドにとって本当に心強いもの。<br />
いろんな人と関わってみるのもいいけど、信頼出来るスタッフと<br />
長く仕事を続けられるのもまた幸せなことだと思います最近特に。<br />
<br />
昨年先行DLシングルとしてリリースされた<a href="https://www.youtube.com/watch?v=9PPM6tcCi_s">『ファンファーレが聴こえる』</a><br />
<a href="https://www.youtube.com/watch?v=9PPM6tcCi_s">のMV</a>はこちら。<br />
3月には<a href="http://ultratower.net/schedule/live.html#tag:ultratower.net,2017-01-05:1348">リリース・ツアー</a>もあります。<br />
これは見逃さないほうがいいと思いますよ。<br />
<br />
今回僕はアートワーク周りには関わっていないんだけど、アーティスト写真は<br />
前回に引き続き<a href="http://www.hirohisanakano.com/home/">中野敬久</a>。中野さんはスピッツ『醒めない』タイミングの<br />
写真もやってもらっている。<br />
今の日本のフォトグラファーでいちばん信頼しているかもしれない。<br />
いつも最高。<br />
<br />
<br />
p.s.<br />
今年に入って最初のブログ更新で、前回から3ヶ月以上開いてしまった。<br />
なんかブログの書き方忘れちゃった。<br />
最近はツイッターもRTしかしないしなー。<br />
でも、書きたいことはいっぱいある。<br />
<br />
今年の目標。<br />
仕事と関係ない音楽や映画、書籍や日々考えていることなどを、<br />
出来るだけブログに書く。<br />
このブログ、始めた当初はそういう感じだったのに、ここ3年くらい、<br />
自分の仕事のことしか書かない状態になっているからね。<br />
ということで、今年はいろいろ書こうと思います。<br />
ときどきチェックしてみてください。<br />
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-74774133799423614462016-10-20T00:32:00.002+09:002016-10-20T00:32:20.648+09:00wilsonic works 71<br />
<a href="http://www.monobright.jp/">モノブライト</a>のキャリア初となるセルフ・カヴァー・アルバム<a href="https://www.amazon.co.jp/VerSus-%E3%83%A2%E3%83%8E%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88/dp/B01KJ8VYDO/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1476889192&sr=8-1&keywords=versus+%E3%83%A2%E3%83%8E%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88">『VerSus』</a>が<br />
10月12日にリリースされた。<br />
今年4月のアルバム<a href="https://www.amazon.co.jp/Bright-Ground-Music-%E3%83%A2%E3%83%8E%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88/dp/B01BXP76AM/ref=pd_sim_15_1?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=Q64KZ2WB57W51CMFR55S">『Bright Ground Music』</a>に続き、ディレクター及び<br />
共同プロデュースで関わった。<br />
<br />
デビューから10年という節目に、彼らがこれまで発表してきた楽曲が、<br />
ライヴを経てどんな進化をしてきたか、を記録することを基本に<br />
スタートしたこの企画。<br />
僕は、カヴァーされた楽曲のオリジナル・レコーディングに立ち会っていない、<br />
という自分の立場、立ち位置を逆手に取り、新鮮な耳で楽曲を聴き、<br />
新しいアレンジの提言などさせてもらった。<br />
<br />
オリジナルの枠組みを壊すことなく、そこに最新型のモノブライトを注入した、<br />
現在の彼らの勢いとスキルが反映されたアルバムになっている。<br />
収録曲「DANCING BABE」のMVは<a href="https://www.youtube.com/watch?v=wECtkZAqDSY">こちら</a>。<br />
<br />
レコーディング・メンバーはドラムスにケンスケアオキ(SISTER JET)、<br />
キーボードに村上奈津子(WONDERVER)という、最近のライヴでも<br />
お馴染みの2人と、モノブライトの3人。<br />
<br />
この5人によるレコ発ツアーが本日20日からスタートする。<br />
題して “Bright VerSus Tour” 。<br />
その名の通り、全国5箇所を対バン形式で回るという趣向。<br />
詳細は<a href="http://www.monobright.jp/schedule/live/">こちら</a>を参照のほど。<br />
<br />
実は音楽制作に携わって今年で27年目にもなるが、こういった<br />
セルフ・カヴァー・アルバムに関わったのは今回が初めて。<br />
<br />
平沢進さんやスピッツで、単曲のリ・レコーディングなどはあったけど。<br />
<br />
ここ最近日本ではちょっとセルフ・カヴァーが流行しているのかな。<br />
ASIAN KUNG-FU GENERATIONの<a href="http://www.asiankung-fu.com/info/archive/?473635">これ</a>とか、175Rの<a href="http://www.175r.com/news/?id=18">これ</a>とか。<br />
<br />
アーティストによってセルフ・カヴァーに向かう動機や理由は様々だろう。<br />
リリースから年月を経て、初出のときとは違うアプローチがしたい、とか、<br />
技術やテクノロジーが進化した故に今ならこんなことが出来る、とか、<br />
単純にオリジナル・ヴァージョンに不満があった、とか。<br />
<br />
そして、受け取るファンも反応はそれぞれだと思う。<br />
オリジナルがいちばん好き!という人もいれば、<br />
新しく生まれ変わった音にワクワクさせられることもある。<br />
<br />
以下、ちょっと個人的なことも含めて。<br />
<br />
この種のいわゆるセルフ・カヴァーもので、僕の人生の中で<br />
いちばん多く聴いたアルバムは、恐らく<a href="http://www.sonymusic.co.jp/artist/EiichiOhtaki/">大滝詠一</a>の<a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/DEBUT_(%E5%A4%A7%E6%BB%9D%E8%A9%A0%E4%B8%80%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%A0)">『DEBUT』</a>(1978年)。<br />
僕は、ここに収録された曲のいくつかに、オリジナル以上の輝きを見出した。<br />
<br />
ちなみに。<br />
便宜上このブログでもその言葉を使っているけど、<br />
“セルフ・カヴァー” という用語は、日本でのみ通じる和製英語というか和製ターム。<br />
しかも、本来はソングライターとして他人に提供した曲を作家本人がレコーディング<br />
することを “セルフ・カヴァー” と呼んだのが始まりではなかったか。<br />
<br />
今年リリースされて大きな話題となった大滝詠一の<a href="http://www.sonymusic.co.jp/Music/Info/eiichiohtaki/debutagain/">『DEBUT AGAIN』</a>は、<br />
その、本来日本で「セルフ・カヴァー」と呼ばれたものを集めた作品集。<br />
ラッツ&スターや松田聖子、小泉今日子らに提供した楽曲の、<br />
大滝本人による歌唱を収録している。<br />
<br />
いろいろ胸に去来するものがあって、このアルバムは3月のリリース以来、<br />
まだ1回しか聴いていない。<br />
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-4444436170905071002016-10-08T15:19:00.002+09:002016-10-08T15:20:25.938+09:00wilsonic works 70<br />
<br />
<a href="http://wilsonicjournal.blogspot.jp/2016/10/wilsonic-works-69.html">前エントリ</a>からの続き。<br />
<br />
今週は、10月5日に初の全国流通盤<a href="https://www.amazon.co.jp/omoide-fight-club-%E3%83%99%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%89/dp/B01I5OUM2I/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1475903447&sr=8-1&keywords=%E3%80%8Eomoide+fight+club%E3%80%8F">『omoide fight club』</a>をリリースした、<br />
<a href="http://www.veranparade.com/">ベランパレード</a>との経緯を。<br />
<br />
プププランドを初めて観たのと同じ2014年のこと。<br />
10月10日に新宿JAMのイヴェントを観に行くと、<br />
宮崎から来たというこのバンドが出ていて、<br />
やる曲やる曲みんなキャッチーなんで、ちょっとびっくりしながらライヴを観ていた。<br />
<br />
1コーラス聴いたら、2番からは一緒にシンガロング出来る、<br />
それくらい強烈に印象深いメロディと言葉。<br />
そして自分たちの音楽を100%伝えようとする熱いパフォーマンス。<br />
<div>
<br /></div>
終演後手売りのCD-Rを購入した。<br />
音源で改めて聴いても、曲の強さに恐れ入る。<br />
<br />
地元が宮崎なので東京でのライヴは少なく、<br />
その後観る機会がなかなか無かった。<br />
<br />
年が明けて2015年の上旬、ライヴハウスでよく顔を合わせる<br />
<a href="http://lucky-hell.com/">LUCKYHELL</a>のスタッフと雑談していて、最近気になるバンドの<br />
ことを話していたら、彼の口からベランパレードの名前が!<br />
「去年観てすげーいいと思っていたんですよ!」と伝えると、<br />
彼もびっくり。<br />
<br />
その後、バンドが東京にライヴに来た際に挨拶したり、<br />
少しずつ距離が縮まり、そうこうするうちにLUCKYHELLが<br />
ベランパレードのアルバムをリリースすることになった。<br />
件のスタッフから僕にお声がかかり、レコーディングを<br />
お手伝いすることになった、という流れだ。<br />
<br />
ベランパレードのアルバムでは、事前に準備する時間が結構あったのと、<br />
トータルにプロデュースというオファーだったので、曲選び、<br />
アレンジのチェックなど、初期段階からコミットした。<br />
<br />
多くの曲はこれまでライヴで何回も演奏されていたものだが、<br />
レコーディングするに当たり、改めてアレンジや言葉の載せ方などを<br />
確認したり、あいまいだったところをクリアにしたり。<br />
<br />
彼らにとって初めてのちゃんとしたレコーディング、しかも東京。<br />
そしてなんかよくわからないけどプロデューサーとかいう人がいて、<br />
あれこれと質問されたり、「こうしたら?」なんて提案される、という環境。<br />
不安だったと思いますよ。<br />
どこまで信用していいんだか、わからんもの。<br />
僕が彼らの立場だったら、いろいろ疑ってかかる。<br />
<br />
でもメンバーのみんなは、僕の言うことを真摯に受け止めて、<br />
一生懸命頑張ってくれた。<br />
結果、ベランパレードが今提示出来る最高のものが出来たと思う。<br />
曲目も、ベスト・オブ・ベランパレードだしね。<br />
全曲、抱きしめたくなるような曲ばかり。<br />
ライヴでは全員参加の超アンセム、「ナイトウォーリー」のMVは<a href="https://www.youtube.com/watch?v=aR3Wx7FJfBM">こちら</a>。<br />
<div>
<br /></div>
レコーディングは普段からよく使用している祐天寺の<a href="http://www.studio-mech.com/">STUDIO MECH</a>。<br />
エンジニアはこのスタジオ出身の<a href="https://twitter.com/abomasahiro">英保雅裕</a>さん。<br />
彼の丁寧で適切なアドヴァイスが、どれだけ助けになったことか。<br />
お世話になりました!<br />
<br />
ということで、2014年に初めてライヴを観た2バンドと、<br />
今年になって関わることになり、2週続けてリリースされて、<br />
しかもお店によってはこんなふうに一緒に展開してもらえる、<br />
そんなマジカルな経緯を2回にわたってお送りしました。<br />
※写真はタワーレコード新宿店8F<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjV-qwTKkTGaKnPFRU8OfWyzWMkF-WVLoBEA1TMBnsmXK49l0DBoxCct2-E2ogMFGDB3dx-bdirJ6ht3hXrn35n-Oxg5Lrhyh0ZsyLizqrpFrmlzSYUwbQE7751_5_IEHSpzsblLKsNyxHa/s1600/velan+%2526+pupupu.JPG" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="400" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjV-qwTKkTGaKnPFRU8OfWyzWMkF-WVLoBEA1TMBnsmXK49l0DBoxCct2-E2ogMFGDB3dx-bdirJ6ht3hXrn35n-Oxg5Lrhyh0ZsyLizqrpFrmlzSYUwbQE7751_5_IEHSpzsblLKsNyxHa/s400/velan+%2526+pupupu.JPG" width="300" /></a></div>
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
p.s.<br />
それにしても、2014年はたくさんのライヴを観て、<br />
自分にとって多くの重要なバンドに出会ったもんだ。<br />
プププランド、ベランパレードでしょ、<a href="http://milkyway-music.com/">みるきーうぇい</a>、<a href="http://harafromhell.jimdo.com/">ハラフロムヘル</a>・・・。<br />
<a href="http://wilsonicjournal.blogspot.jp/2015_01_01_archive.html">このエントリ</a>を読むと、どうやら2014年が自分史上いちばん多くの<br />
アーティストのライヴを観た年のようだ。<br />
そして、今後これを更新することはおそらく無いだろう。<br />
<br />
p.s. 2<br />
そういえばプププランドもベランパレードも、僕が初めてライヴを<br />
観たときからメンバーがひとり替わっていて、レコーディングでは<br />
今回のアルバムが初参加、というのも共通していることに気がついた。<br />
ただそれだけですけど。<br />
<br />
p.s. 3<br />
実は来週10月12日にも竹内が関わったアルバムがリリースされます。<br />
See you sooooon!<br />
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-9600832597925192832016-10-02T22:30:00.000+09:002016-10-02T22:30:15.937+09:00wilsonic works 69<br />
今週来週と、2週続けて自分が関わったアルバムがリリースされる。<br />
<br />
9月28日に発売となった、<a href="http://pupupuland.jimdo.com/">プププランド</a>の<a href="https://www.amazon.co.jp/Wake-Up-Light-My-Fire/dp/B01IRCITT6/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1475413401&sr=8-1&keywords=%E3%80%8EWake+Up+%26+The+Light+My+Fire%E3%80%8F">『Wake Up & The Light My Fire』</a>。<br />
10月5日に発売となる、<a href="http://www.veranparade.com/">ベランパレード</a>の<a href="https://www.amazon.co.jp/omoide-fight-club-%E3%83%99%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%89/dp/B01I5OUM2I/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1475413426&sr=8-1&keywords=%E3%80%8Eomoide+fight+club%E3%80%8F">『omoide fight club』</a>。<br />
<br />
この2つのバンド、元々僕がライヴで見かけて気になっていて、<br />
つまり僕自身がそのバンドのファンとなったことがきっかけで、<br />
今回仕事としてご一緒出来た、という経緯が似ているのだ。<br />
その辺のことをブログに、と。<br />
<br />
まず、今回のエントリではプププランドに関して。<br />
<br />
神戸在住のこのバンドのことを知ったのは、メモによると<br />
2014年の6月10日、<a href="http://www.toos.co.jp/lush/">渋谷LUSH</a>でのイヴェント、<a href="http://beat-happening.oops.jp/">Beat Happening!</a>にて。<br />
軽く衝撃を受けた。<br />
<br />
このときから既に出囃子がよしだたくろう(吉田拓郎)の「結婚しようよ」<br />
だったかどうかはもう覚えていない。多分そうだったはず。なんだそのセンス。<br />
<br />
「ミスター・ムーンライト」というタイトルの曲は、ビートルズ・オマージュかと<br />
思いきや、歌詞は平尾昌章「星はなんでも知っている」を下敷きにしていたり、<br />
フォークロック的な佇まいで「おっぱい」というタイトルの曲を演奏するという、<br />
某バンドのアマチュア時代のステージを彷彿させる場面があったり、<br />
かたやチャック・ベリー直系のロックンロール・ナンバーあり、<br />
いやはや個人的に興味をそそられる要素満載で、一気に気になるバンドとなった。<br />
<br />
その日は会場限定のCD『BOYS IN THE BAND』を購入して帰宅。<br />
その音源を繰り返し聴いた。<br />
<br />
翌7月に大阪のサーキット・イヴェント『見放題 2014』でもライヴを観て、<br />
すっかりこのバンドのファンになってしまった。<br />
その後、東京でのライヴなどを何回か観るうち、自分の中で確信した。<br />
<br />
「このバンド、俺と一緒にレコーディングしたらきっともっと良くなるはず」<br />
<br />
いやあの、妄想ですよ、完全に。<br />
でも確信しちゃったんで、彼らが所属するエキセントリック・レコーズの<br />
はいからさんにアポ取って会いに行った。<br />
関西と東京を忙しく往復する中、わざわざお時間を割いてもらった。<br />
僕はときどき、いても経ってもいられなくなってこういう行動を取ることがある。<br />
<br />
<a href="http://peridotsonline.com/top/">peridots</a>がレコード会社ともマネージメントとも契約を終了した、<br />
という話を聞いたとき、なんでもいいから協力したい、と思い、<br />
伝を辿って本人と話をした。そのことも含めた、僕とperidotsの<br />
これまでのことを書いたエントリは<a href="http://wilsonicjournal.blogspot.jp/2014/07/wilsonic-works-39.html">こちら</a>。<br />
<br />
初めて<a href="http://andymori.com/">andymori</a>の音源を聴いて、うわーすげー才能出てきちゃった、と思い、<br />
プロデューサーであるYouth Recordsの庄司さんの連絡先を調べ、<br />
いきなり会いに行き、いかにandymoriが素晴らしいかを<br />
一方的にまくしたててしまったこともある。<br />
<br />
peridotsとはそれから数年後に一緒に仕事をすることになった。<br />
andymoriとは特に何もないまま、彼らは解散してしまった。<br />
<br />
プププランドとは、嬉しいことに今回のアルバムのタイミングで<br />
一緒にレコーディング出来ることになった。<br />
<br />
アルバム・トータルのディレクターやプロデュースではなく、<br />
収録曲の半分くらいのヴォーカル・ディレクション、<br />
数曲のコーラス・ディレクションをお手伝いした形。<br />
<br />
彼らのレコーディングは、とにかくみんな楽しそうなのが素晴らしい。<br />
前向きにいろんなことを試し、みんなが遠慮せずに発言する。<br />
今回から新たに加入した谷くんのアプローチも、レコーディングを<br />
活性化させた要因のひとつだったのだろう。<br />
これまで自分たちだけでレコーディングしてきたノウハウもあり、<br />
判断が早く、サクサク進むレコーディングにすっかり感心した。<br />
<br />
そういう中僕は、少し時間をかけてじっくりやることの効能、<br />
みたいなものを提示してみたつもり。具体的にここには書かないけど。<br />
多分、それなりに届いたはず。<br />
<br />
アルバムのレコーディングは下北沢の<a href="http://hmc.bz/">hmc studio</a>で行った。<br />
<a href="http://lostintime.me/">LOST IN TIME</a>のレコーディングでスタジオを使用したことは<br />
あったのだが、エンジニアの<a href="http://hmc.bz/engineer_profile/">池田洋</a>さんとは初のお手合わせ。<br />
ドラムテックで参加の<a href="http://kensuke-satooo.jimdo.com/">佐藤謙介</a>さん含めて、新しい出会いに感謝。<br />
<br />
そんなわけで、プププランド1年10ヶ月ぶりのフル・アルバム、<br />
『Wake Up & The Light My Fire』は、狂熱のダンス・ナンバー、<br />
叙情的なカントリー・ソング、トロピカルなサマー・チューン、<br />
ヘヴィなギターが炸裂するオルタナ・ロックなどなど含む全9曲収録。<br />
ヴァラエティに富みながらも、人懐こいメロディと<br />
つい口ずさみたくなる印象的な歌詞が次々と繰り出される充実盤。<br />
<br />
アルバムのオープニングを飾る「MUSIC」(なんとも堂々たるタイトル!)<br />
のMVは<a href="https://www.youtube.com/watch?v=MLmvWRZZWBY">こちら</a>。<br />
<br />
アルバム制作の経緯などを語り、僕のことにも少し<br />
言及してくれているインタヴューは<a href="https://belongmedia.net/2016/09/26/%E3%83%97%E3%83%97%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E3%81%8C%E8%AA%9E%E3%82%8B%E3%80%81%E6%96%B0%E4%BD%9C%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%A0%E3%81%A8%E5%BF%83%E3%81%AE%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%81/?utm_content=buffer64a10&utm_medium=social&utm_source=twitter.com&utm_campaign=buffer">こちら</a>。<br />
<br />
10月1日の神戸からリリースツアーもスタート。<br />
インストア含め、全国を回るので、ライヴもぜひとも。<br />
スケジュールは<a href="http://pupupuland.jimdo.com/live/">こちら</a>でチェックのほどを。<br />
<br />
ということで秋の竹内祭、第1弾プププランドでした。<br />
次週はペランパレードです。<br />
See you soon.<br />
<br />
<br />
<br />
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-82795464906263804102016-09-06T23:53:00.000+09:002016-09-06T23:54:25.051+09:00wilsonic works 67 & 68<br />
9月に入ってしばらく経つわけだが、8月にリリースされた自分関連のワークスに<br />
関して、遅ればせながら記しておく。<br />
<br />
まず、<a href="http://spitz.r-s.co.jp/">スピッツ</a>の<a href="http://spitz.r-s.co.jp/new_release/samenai/">『醒めない』</a>の翌週、8月3日にリリースされた、<br />
<a href="http://www.crownrecord.co.jp/artist/sf_nm/whats.html">『ソウル・フラワー・ユニオン & ニューエスト・モデル 2016 トリビュート』</a>。<br />
こちらに収録されたスピッツの「爆弾じかけ」にディレクターとして参加。<br />
<br />
アルバム『醒めない』の中の「ブチ」「こんにちは」と同じく、<br />
メンバーによるセルフ・プロデュースでレコーディングされた、<br />
ニューエスト・モデルの最初期の曲のカヴァー。<br />
<br />
僕がスピッツのライヴを初めて観たのは1989年のことだが、<br />
それ以前の、マサムネがアコースティック・ギターを持つ前の<br />
スピッツって、きっとこんな感じだったんじゃないかな?と<br />
思わせるようなアレンジと演奏。<br />
あと、この曲とか「こんにちは」は、歌入れの際、いつも使うマイクではない、<br />
ちょっと粗く録れるマイクを使用している、というトリヴィア。<br />
<br />
8月24日にはウルトラタワーの15ヶ月ぶりの新曲、<br />
<a href="https://itunes.apple.com/jp/album/fanfarega-tingkoeru-single/id1142080375">「ファンファーレが聴こえる」</a>が配信リリースされた。<br />
前作<a href="https://www.youtube.com/watch?v=mFYK47afoSY">「希望の唄」</a>がアニメ<a href="http://shokugekinosoma.com/">『食戟のソーマ』</a>とのタイアップ効果もあり、<br />
YouTubeでもうすぐ300万再生というヒットを記録した彼らの待望のリリースだ。<br />
今回も竹内プロデュース、エンジニアに佐藤雅彦さんというコンビ。<br />
定評のある流麗なメロディと、エモーショナルにして伸びやかな歌声。<br />
ウルトラタワー、今回も裏切らないっすよ。<br />
メンバーが虫刺されに耐えながらシューティングしたMVは<a href="https://www.youtube.com/watch?v=9PPM6tcCi_s">こちら</a>。<br />
<br />
そして昨今の彼ら、ライヴのアヴェレージ上がってきている。<br />
「希望の唄」というキラーチューンがライヴでも効果的に<br />
機能しているからこそ、なのだろう。<br />
観ていて自然に身体が揺れる。<br />
<br />
そして。<br />
8月はラジオのゲスト出演という珍しいこともやった。<br />
<a href="http://cocolo.jp/">FM COCOLO</a>の『<a href="http://cocolo.jp/service/homepage/index/1210">J-POP LEGEND FORUM』</a>。<br />
1ヶ月、ワン・アーティスト、ワン・トピックを採り上げて、<br />
4週〜5週に亘って掘り下げるという、イマドキ非常に贅沢にして丁寧なプログラム。<br />
8月のテーマはスピッツだった。<br />
<br />
案内人の<a href="http://takehideki.exblog.jp/">田家秀樹</a>さんとは、もう随分前から面識はあり、<br />
以前にも別のプログラムでコメント出演をしたことがあったが、<br />
今回は1ヶ月まるごと、全部で5週にわたって出演というヴォリューム。<br />
<br />
最初の2週は最新作『醒めない』の全曲紹介。<br />
これはまあ記憶が新しいので精神的にはまだ気楽だったが、<br />
3週目からは過去のアルバムすべてを時間軸で追って行く構成。<br />
メジャー・デビュー以降、全作品にディレクターとして関わっている、<br />
という触込みで(実際そうなんだが)ラジオに出演しているからには、<br />
間違ったことは言えないというプレッシャーは結構キツかった。<br />
<br />
ただ、こんなふうにまとまった形でふりかえることもそうそうないので、<br />
当時の資料やメモ、スケジュールなどを引っくり返して、<br />
結構楽しませてもらったことも事実。<br />
会社員時代のエピソードとか、メンバーが知らないようなことも<br />
盛り込んだりして、自分なりの視点でお話できたと思う。<br />
結果、結構ヘヴィなファンの方にも喜んでもらえたみたいで、<br />
ホッと胸を撫で下ろしている。<br />
<br />
そういえば、7月には<a href="https://twitter.com/shino_okamura?lang=ja">岡村詩野</a>さんが講師を勤める、<br />
<a href="http://ki-ft.com/school/spitz-quruli/">“音楽ライター講座in京都” </a>にもゲストという形出演し、<br />
スピッツに関するお話をさせていただいた。<br />
<br />
人前でお話することや、文章を書くことにオファーがあると、<br />
なんか本当にありがたいことだなあ、と思う。<br />
ディレクター続けてきてよかったなあ、とも。<br />
<br />
そして今は、もう少し続けたいな、と思っている。<br />
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-34690672174711333012016-07-28T23:46:00.000+09:002016-07-28T23:46:45.684+09:00wilsonic works 66<br />
まずは告知から。<br />
<br />
wilsonic竹内、ラジオにゲスト出演します。<br />
8月の毎月曜日、21時〜22時、FM COCOLOの「J-POP LEGEND FORUM」。<br />
音楽評論家の田家秀樹さんが案内人となって、毎月音楽にまつわる1つの<br />
トピックを深く掘り下げるという、丁寧かつ現代において非常に贅沢な番組です。<br />
8月はスピッツがピックアップされ、5週に亘ってディレクターである竹内が<br />
ゲストとして出演することになりました。<br />
<br />
8月1日と8日はニュー・アルバム『醒めない』全曲特集。<br />
15日以降の3週は、デビューから前作までを時間軸で追っていく予定。<br />
スピッツの楽曲制作の知られざるエピソードなど、スタッフ・サイドからの<br />
視点で語らせていただきます。<br />
関西エリアの方は是非ともチェックしてみてください。<br />
<a href="https://radiko.jp/rg/premium/">ラジコプレミアム</a>なら、全国どこからでも聴けます。<br />
<br />
番組のブログは<a href="http://cocolo.jp/service/homepage/index/1210">こちら</a>。<br />
案内人田家秀樹さんが<a href="http://takehideki.exblog.jp/d2016-07-22/">ブログ</a>でこの件をとり上げてくださいました。<br />
<br />
以上、告知でした。<br />
<br />
************************************************************************************************************<br />
<br />
7月27日、<a href="http://spitz.r-s.co.jp/">スピッツ</a>の15枚目のオリジナル・アルバム<a href="http://spitz.r-s.co.jp/new_release/samenai/">『醒めない』</a>が発売された。<br />
スピッツのアルバムが夏にリリースされるのはとても珍しく、<br />
過去には<a href="http://spitz.r-s.co.jp/disco/album/album12.html">『ハヤブサ』</a>(2000年7月26日)だけ。以来16年振り。<br />
<br />
今回はファンクラブ会員のみ購入可能な “デラックスエディション”、<br />
CDにDVDもしくはBlu-rayが付いた “初回限定盤”、CDのみの “通常盤”、<br />
そして2枚組ヴァイナル(アナログ盤)という4パターン6種でのリリース。<br />
予約限定生産なので、既に入手が困難になっているのだが、<br />
このブログではアナログ盤に関することを書いてみようかと。<br />
<br />
まず、最近の自分のことから。<br />
昨年の暮れくらいから、洋楽の新譜はほぼヴァイナル(アナログ盤)で購入している。<br />
今年の1月〜6月に購入した洋楽の音源は約300枚。<br />
その内、半数以上の約160枚がアナログだ。<br />
<br />
欧米でリリースされるアルバムのほとんどがアナログもプレス<br />
されるようになったことと、昨年末にCDを3000枚ほど処分した<br />
ことがアナログ転向の大きな理由だ。<br />
CDしか出ていないものはCDを買うしかないけど、<br />
両方出ているなら、ちょっと割高でもアナログを買う。<br />
大きなジャケットを眺めながら聴くと、音楽は更に楽しい。<br />
音楽を “所有” するなら、アナログがいい。<br />
そんな最近のモードなのです。<br />
保管スペースの確保だけが大問題ですが・・・。<br />
<br />
世界的にもアナログ・レコードの市場はここ数年右肩上がりが続いており、<br />
日本でも、近年アナログでリリースする人が増えてきている。<br />
<br />
そして、スピッツはこれまで全てのオリジナル・アルバムを<br />
アナログでもリリースしてきた。<br />
<br />
5年前、『とげまる』のアナログ盤リリース時に書いた、<br />
スピッツのアナログ盤の歴史についてのエントリは<a href="http://wilsonicjournal.blogspot.jp/2011/03/wilsonic-works-12-vinyl.html">こちら</a>。<br />
今読むと、5年で僕自身の考え方が随分変わったことが伺えて面白い。<br />
<br />
さて。<br />
これまでスピッツのアルバムのアナログ盤は、CDの発売の数ヶ月後に<br />
発売されてきたが、今回は初のCD・アナログ同時発売!<br />
<br />
アナログをCDリリースより遅らせていたのは、<br />
単純にアナログは製造工程に時間がかかるのと、受注のシステム等の問題があったため。<br />
また、アナログにはアナログとして意味のあることを、と考えて、<br />
CDとは曲順を変えたり、曲目を増やしたり、ヴァージョン違いを入れたり、<br />
毎回オリジナルのイラストや漫画を封入したりしていたので、<br />
準備に時間がかかっていたのだ。<br />
今回、同時発売が実現したのは、ひとえにユニバーサルJの<br />
スタッフの尽力のおかげ。お疲れさまでした!<br />
<br />
今回の『醒めない』のアナログは、前作までと違ってCDと同じ曲順となっている。<br />
深い意味はないのだが、同時発売なので徒に曲順を変えることも<br />
ないだろう、という考えからだ。<br />
あと、これまでは後発リリースなので、CD購入やDLしてアルバムを聴いていた人が、<br />
別アイテムとしてアナログを買っていた、というケースが多かったはず。<br />
内容を変えるのはそういう方へのサーヴィス的意味合いでもあった。<br />
同発の今回はアナログ一択という方もいるのではないか、と考えると、<br />
大幅に曲順を変えるのは適切ではないかな、と。<br />
<br />
漫画は<a href="http://yamazakimari.com/">ヤマザキマリ</a>さんの描き下ろしが実現した。<br />
レコーディング中に、オファーに対して快諾のお返事いただき、<br />
そのニュースにメンバー共々大いに盛り上がった。<br />
「テルマエ・スピッツ」と題された漫画、最高です。<br />
<br />
『小さな生き物』のアナログにはCDとほんの少しだけ違うところがあった。<br />
それは当時全国タワーレコードで開催した “小さな生き物展” で公開した<br />
僕の「制作メモ」でしか明らかにしていないので、知らない人が多いかもしれない。<br />
<br />
さて、今回はCDとアナログで違いはあるのだろうか?<br />
両方購入した方は、是非ともチェックのほどを。<br />
<br />
あと、これは毎回そうなのだが、CDとアナログは基本的に音が違う。<br />
フォーマットによる違いは勿論のこと、エンジニア<a href="http://switchback-studio.com/studio/Engineer.html">高山徹</a>のミックスした<br />
音源を、CDはそのまま高山さんがマスタリング(さりげなく今回のトピックですこれ)、<br />
アナログは<a href="http://vcm.victor.jp/media/mastering/kotetsu.html">ビクターの小鐡さん</a>がカッティングしている。<br />
最終工程を違う人が行っているんだから全然違うんです。<br />
聴き比べ出来る方は、その辺気にして聴いてみてはいかがでしょうか。<br />
ま、CDもアナログもそれぞれめっちゃいい音であることは保証します!<br />
<br />
本当にアナログのことしか書かないブログになってしまった。<br />
アルバム全体の宣伝も最低限しなきゃ!<br />
<br />
田家秀樹さんによるオフィシャル・ライナーノーツは<a href="http://spitz.r-s.co.jp/new_release/samenai/liner-notes.html#readarea">こちら</a>。<br />
アルバム・トレーラー映像は<a href="https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=U5NOSKxrvoQ">こちら</a>。<br />
MVは、<a href="https://www.youtube.com/watch?v=GiuxvmiULhI">「みなと」</a>、<a href="https://www.youtube.com/watch?v=ztpjwJDw1BY">「醒めない」</a>をどうぞ。<br />
あと、タワーレコード渋谷店8Fにて、<a href="http://tower.jp/article/news/2016/07/15/n101">『醒めない展』</a>開催中です。<br />
8月7日までなので、お早めに!<br />
<br />
スピッツのディレクターとしてレコーディングに携わって今年で26年。<br />
オリジナル・アルバム15枚目にして、まだまだワクワクさせてくれる、<br />
こんなミラクルなバンドのディレクターでいられて、ホント幸せ者っす。<br />
<br />
というわけで毎回自己新記録を更新するバンド、スピッツの最新作『醒めない』。<br />
今回も、最高です。<br />
<br />
p.s.<br />
これを書きながら思い至った。<br />
10代後半〜20代にかけて、<a href="http://www.sonymusic.co.jp/artist/EiichiOhtaki/">ナイアガラ・レーベル</a>の諸作品に触れ、<br />
オリジナルと再発盤、CDとアナログでのヴァージョン違いなどに<br />
大いに振り回された僕自身の経験が、スピッツのアナログ盤を出すときの<br />
考え方に反映されているのだなあ、と。<br />
当時、宝探ししているような気持ちで音楽を聴いていたんだ、僕は。<br />
そして、いろんな宝物を見つけることが出来た。<br />
それが僕の “ガーンとなったあのメモリー”。<br />
<br />
<br />
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-81190822958845305832016-07-24T21:26:00.000+09:002016-07-24T21:26:05.816+09:00wilsonic works 65<br />
2016年7月13日は、<a href="http://paradeparade.jp/">パレードパレード</a>初の全国流通盤ミニアルバム、<br />
『Squall』の発売日。メンバーとの共同プロデュースという形で全面参加した。<br />
今回のミニアルバムは彼らにとって3枚目だが、初の全国流通となる。<br />
<br />
パレードパレードは、札幌で結成された4人組ポップ・バンド。<br />
キーボード&ヴォーカルの大松沢ショージが曲を書き、<br />
ギターの松本晃貴が詞を書く(この関係性、ウルトラタワーと同じ)。<br />
<br />
パレードパレードの音楽は、“シティ・ポップ” と称されることが多い。<br />
この “シティ・ポップ” というジャンル名に関してちょっと説明をば。<br />
<br />
元々は1970年代の “ニュー・ミュージック” が、アメリカ等の同時代の<br />
フュージョン〜クロスオーヴァー、ファンク、AOR等の影響を受け、<br />
職業アレンジャーとスタジオ・ミュージシャンが作り上げた音楽を指す。<br />
80年代初頭〜中盤、シンガー・ソングライターを中心に<br />
シティ・ポップと呼ばれる音楽がひとつの潮流を作り、<br />
アイドル、歌謡曲の世界でも同様のサウンドが導入されるようになった。<br />
<br />
それとは別に、ここ数年、東京のバンドを中心に “シティ・ポップ” と<br />
呼ばれるものが増えている。<br />
これらのバンドの多くは、80年代の “シティ・ポップ” と<br />
直結しているものではないようだ。<br />
まず、それらのほぼ大半がバンドだということが特徴。ソロ・シンガーは少ない。<br />
そして、70年代後半〜80年代を踏まえているのではなく、それ以前の<br />
70年代前半へのオマージュからスタートしているバンドが多い。<br />
はっぴいえんど、はちみつぱい、シュガー・ベイブ、ティン・パン・アレイなど。<br />
<br />
これら70年代前半に活動したバンドたちは、その後の足跡や<br />
度重なる再評価によって現在では揺るぎない地位を誇っているが、<br />
70年代当時は一般的には「マイナー」だし、「マニアック」な音楽だった。<br />
<br />
対して、80年代のシティ・ポップは、メジャーだった。<br />
山下達郎の『RIDE ON TIME』(1980)、大滝詠一『A LONG VACATION』(1981)<br />
という、70年代にマイナーだったバンドのメンバーのアルバムが、<br />
80年代初頭に大ヒットしたのは、象徴的な出来事。<br />
<br />
さてさて、かように “シティ・ポップ” というのは解釈が難しいというか、<br />
話す人によって随分意味合いが違ってくるのだが、<br />
話はいったいどこに進むのかというと、パレードパレードの “シティ・ポップ” は、<br />
いったいどういう音楽なのか、ということ。<br />
<br />
彼らの音楽の分母には、80年代の “シティ・ポップ” も、<br />
そしてそれらを構成していた70年代〜80年代の洋邦ポップスも、<br />
そして同じくリアルタイムに聴いてきた90年代後半〜現在に至る<br />
同時代の音楽も総て並列にあるように思う。<br />
スティーヴィ・ワンダーもユーミンも星野源もディアンジェロもみんな並列。<br />
音楽を聴き始めた頃からYouTubeが存在する世代の “シティ・ポップ” 。<br />
<br />
時代もジャンルも洋も邦も問わず、面白いと思うもの、<br />
カッコいいと思うものを追い求め続けていたら、<br />
全くオリジナルな音楽が出来上がった。そんな感じ。<br />
そこに最近の “シティ・ポップ” バンドに見られる<br />
サブカル的な側面が一切感じられないのも特徴。<br />
とても素直に、直感的に音楽に向き合っている。<br />
<br />
バンドの音と打ち込みを同居させ、隅々まで練り上げられたサウンド、<br />
様々な形で現れるヴォーカル・ハーモニーへのフェティシズム。<br />
「林檎」に顕著なちょっと淫靡な香りすらする、男女の機微を描く歌詞。<br />
今、横並びで同じような音を鳴らしているバンドは、まずいない。<br />
よくよく聴き込むと相当変なことやっているのに、ポップスとして機能する。<br />
<div>
パレードパレード、最強じゃないか。</div>
<div>
<br /></div>
<div>
アルバム1曲目を飾る「林檎」のMVは<a href="https://www.youtube.com/watch?v=aLqf_G7yrbw">こちら</a>。</div>
<div>
彼らのルーツや楽曲作りの背景に迫る<a href="https://www.barks.jp/news/?id=1000128882">ロング・インタヴュー</a>はこちら。</div>
初の全国流通盤『Squall』、お見知りおきのほどを。<br />
<br />
p.s.<br />
パレードパレードは、<a href="http://wilsonicjournal.blogspot.jp/2016/06/wilsonic-works-64.html">前回このブログ</a>で書いた<a href="http://higedan.com/">Official髭男dism</a>と共通点が多い。<br />
<br />
共にヴォーカリストが鍵盤を弾く。&ドラム、ベース、ギターの4人組。<br />
地元である程度のキャリアを積み(コンテストで上位入賞など)、<br />
満を持して2016年前半に上京、活動の拠点を東京に移す。<br />
Official髭男dismは山陰、パレードパレードは北海道と、<br />
これまで活動してきた地域の違いはあれ、年齢も近く、<br />
僕が関わるタイミングも近かったので、ちょっとしたシンクロニシティ。<br />
<br />
東京という情報過多な街で活動していなかったことが、<br />
それぞれのバンドのオリジナリティ形成にプラスに働いている、<br />
というのも共通点かな。<br />
共に、東京からはまず出てこない音楽だと思う。<br />
<br />
あ、ヴォーカリストが共にaikoファン、というのもオマケの共通点。<br />
<br />
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-86202736252537313502016-06-18T21:51:00.000+09:002016-06-18T21:52:47.822+09:00wilsonic works 64<br />
6月15日にリリースされた、<a href="http://higedan.com/">Official髭男dism</a>のミニアルバム、<br />
<a href="https://www.amazon.co.jp/MAN-MIRROR-Official%E9%AB%AD%E7%94%B7dism/dp/B01EJS0620/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1466251171&sr=8-1&keywords=Official%E9%AB%AD%E7%94%B7dism">『MAN IN THE MIRROR』</a>にディレクターとして参加した。<br />
<br />
まずはバンドのプロフィールを簡単に。<br />
<br />
2012年にバンド結成したピアノ・ポップ・バンド。<br />
山陰をベースに活動を続ける。<br />
2015年に初の全国流通盤、<a href="https://www.amazon.co.jp/%E3%83%A9%E3%83%96%E3%81%A8%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%81%AF%E5%90%9B%E3%81%AE%E4%B8%AD-Official%E9%AB%AD%E7%94%B7dism/dp/B00T7HV1N2/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1466251171&sr=8-2&keywords=Official%E9%AB%AD%E7%94%B7dism">『ラブとピースは君の中』</a>をリリース。<br />
全国的には未知の存在ながら “タワレコメン” に選出されるなど、<br />
その高い音楽性、ポップな質感が、このリリースによって俄然注目される。<br />
2016年、活動の拠点を東京に移す。<br />
<br />
全員が上京してすぐにこのアルバムのレコーディングがスタートしたのだが、<br />
レコーディングしながらいろんなことをすぐさま吸収し、成長する姿を見て、<br />
その理解力、咀嚼力にびっくりしたものだ。<br />
<br />
やりたいこと、鳴らしたい音、目指す完成形がわかっている。<br />
その理想に向かって、試行錯誤と取捨選択をしていく。<br />
メンバー同士でも提案したり、相談したりするし、<br />
エンジニアの古賀健一くんや僕が、アドヴァイスしたり選択肢を提示したり。<br />
密度が濃く、とても充実したレコーディングだった。<br />
僕もたくさん勉強させてもらった。<br />
<br />
彼らの良いところはたくさんあるのだが、何より素晴らしいのは、<br />
アカデミックな意味での音楽的知識を充分持っているのに、<br />
出来上がったものが頭デッカチな音楽になっていないこと。<br />
これ、とても重要。<br />
それは彼らの音楽が身体を伴っているから。<br />
センスや知識が先行する、リスナー体質の音楽ではないのだ。<br />
だから聴いていて痛快なの。<br />
考える前にカラダが反応しちゃうの。<br />
「生演奏」の質感を大事にした音作りもとても心地よい。<br />
<br />
<br />
個人的には、歌入れがとても楽しかった。<br />
僕のオールドスクールな歌入れのスタイルも、<br />
彼らの志向性とマッチしたみたいで何より。<br />
<br />
オールドスクールな歌入れとは、<a href="http://apps.avid.com/ProToolsFirst/jp/">プロトゥールス</a>普及以前のスタイル、<br />
とでも思っていただければ、と。<br />
<br />
ちょっと脱線。<br />
<br />
最近、デヴィッド・ボウイとの仕事で知られる音楽プロデューサー、<br />
<a href="http://nme-jp.com/news/21197/">トニー・ヴィスコンティがアデルとちょっともめたニュース</a>が<br />
あったけど、彼が言う通り、今どきの音楽の大半は、演奏にも<br />
ヴォーカルにも何らか機械的な処理がされている。<br />
<br />
新しいハードやソフト、プラグインや概念などが、<br />
新たな音楽的刺激をもたらすことがある。<br />
新しい音楽のジャンル名が出てくるときに、こういった新しいテクノロジー、<br />
もしくは今までと違う使い方を発明することがきっかけとなることは多い。<br />
ポピュラー音楽の歴史、進化は、テクノロジーの発達と切っても切れない関係にある。<br />
それは確か。<br />
<br />
しかし、だ。<br />
<br />
テクノロジーを、新しい音楽をクリエイトしようという意志を持たず、<br />
単に「便利なツール」として「安易に」使うことが昨今非常に多い。<br />
そしてそのことによって音楽としての強度が減ってしまっているのが問題。<br />
やり直せたり、取り返しのつく作業に、緊張感など入り込む隙はないものね。<br />
<br />
あんまりくどくど書きたくないけど、少しだけ。<br />
<br />
「便利なもの」は、「安易に」使ってはいけないんです。<br />
慎重に使いましょう。<br />
じゃなければ大胆に使いましょう。<br />
そして「便利」が「当たり前」だと思わないほうがいい。<br />
これは音楽に限った話じゃないよ。<br />
<br />
あと、「音楽」は「見た目」じゃない。<br />
これ、レコーディング現場のモニターの話ね。<br />
画面を見て音楽を判断することに馴れてはいけない。<br />
耳で聴いて思ったことを最優先せよ。<br />
<br />
そんなわけで、僕のオールドスクールな歌入れは、<br />
あまり最新の便利なテクノロジーを使わずに行われている。<br />
必要以上にツルンとした質感の歌が多い昨今の音楽の中で、<br />
Official髭男dismのヴォーカル藤原聡くんの、<br />
リアルな息づかいが感じられる生々しい歌声は、どう響くのだろう。<br />
<br />
ニュー・アルバム『MAN IN THE MIRROR』のリード・トラック、<br />
「コーヒーとシロップ」のMVは<a href="https://www.youtube.com/watch?v=Vho5jBUfR28">こちら</a>。<br />
<br />
ちなみにこのアルバム、<a href="https://itunes.apple.com/jp/album/man-in-the-mirror/id1103745546">iTunes</a>で2週間先行リリースしたところ、<br />
メンバーが目標としていたiTunesのアルバム・チャート1位を、<br />
見事獲得している。<br />
満を持してのフィジカル・リリース、というわけだ。<br />
<br />
ご機嫌なアップテンポから切ないスローバラードまで、<br />
詞も曲もアレンジも演奏も、更に研ぎすまされた全6曲。<br />
ポップスのミラクルに溢れたアルバム『MAN IN THE MIRROR』、<br />
Official髭男dismの伝説、ここからスタートです。<br />
<br />
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-89290503705117995502016-06-14T00:41:00.000+09:002016-06-14T00:41:08.691+09:00wilsonic works 63<br />
6月9日の札幌ベッシーホールからスタートした、<a href="http://www.monobright.jp/#">モノブライト</a>の<br />
レコ発ツアー、“Bright Ground Music 〜B.G.M〜 Tour。<br />
このツアー会場限定で販売されるシングル<a href="http://www.monobright.jp/news/news/05071000-2/">「bonobonoする」</a>に、<br />
アルバムに続いて共同プロデュース、ディレクションで参加した。<br />
<br />
レコーディング自体は、<a href="http://wilsonicjournal.blogspot.jp/2016/04/wilsonic-works-61.html">アルバム『Bright Ground Music』の</a><br />
<a href="http://wilsonicjournal.blogspot.jp/2016/04/wilsonic-works-61.html">作業</a>とほぼ地続きだった。レコーディングに関わったメンツも<br />
基本的にアルバムと同じ。<br />
ただ、この曲はタイトルでも類推できるように、この4月からスタートした<br />
フジテレビのアニメ、<a href="http://www.bonoanime.jp/">『ぼのぼの』</a>の主題歌として書き下ろされたもの。<br />
<br />
海と森を舞台にした『ぼのぼの』の世界を描写するように、<br />
基本的にアコースティックな楽器と声だけで構築された「bonobonoする」。<br />
エレクトリック・ギターを中心としたモノブライトのいつものサウンドとは、<br />
ひと味違う仕上がりとなっている。<br />
<br />
ツアー会場に行ける向きは、ぜひともこのワンコインCDをご購入し、<br />
新しいモノブライトの音世界をお楽しみいただければ、と願います。<br />
<br />
このツアー、残るは15日(水)は大阪、梅田CLUB QUATTRO、<br />
17日(金)はファイナルの東京、恵比寿LIQUIDROOM。<br />
<br />
<br />
さて、ここで “ライヴ会場限定CD” に関して少し書いてみようと思う。<br />
<br />
最近の若者(若者に限らずだけど)は、まずCDを買わない。<br />
いや今の時代、CDとは言うまい。「音源」を買わない。<br />
音楽を「買う」という行為をしない。<br />
<br />
「音楽が好きです」という人も、YouTubeサーフィンをするくらい。<br />
<a href="http://www.apple.com/jp/music/">Apple Music</a>や<a href="https://awa.fm/">AWA</a>、<a href="https://music.line.me/trend">LINE MUSIC</a>などの有料会員だったらもう偉いレベル。<br />
まあ、若いミュージシャン、バンドマンからして滅多にCD買わないしね。<br />
CD買わないイコール、CDショップ、レコード屋に行かない、ということ。<br />
だからいくら店頭でプッシュしていても、行かない人たちには一切届かない。<br />
ライヴよく行く人でも、音源を買うという行為になかなか至らない。<br />
<br />
音楽を買わない人を非難しているわけではない。<br />
ただ時代がそうなっている、ということをちょっと悲しい思いで書いているだけ。<br />
<br />
でも、ライヴ会場限定でCDを売っていたら?<br />
これ、買う可能性高いと思うんですよ。<br />
好きなアーティストのライヴに行って、その会場でしか<br />
買えない音源があったら、買うでしょ。<br />
好きなアーティストがライヴ会場でしか買えないCDを<br />
リリースするなら、CD買いたいからライヴ行くでしょ。<br />
<br />
初めて観たバンドのライヴがすげー良くて、しかも自分が<br />
とてもいいと思った曲が会場限定のCDとして売られていたら、<br />
そりゃ買うでしょ。<br />
お金に余裕があればね。<br />
そしてCDを再生するなりリッピングするなり出来る環境にあればね。<br />
なんならCDというフォーマットじゃなくてもいいわけで、<br />
それは今後の音楽の聴き方の主流に則れば良いだけのこと。<br />
<br />
これからの(もっともっと音楽が売れなくなる)時代、<br />
会場限定CDとか、ファンやファン予備軍に向ける売り方は有効だと思う。<br />
<br />
あと、これからの(もっともっと音楽が売れなくなる)時代は、<br />
大きな意味でパトロナイズが音楽を支えて行くと思われる。<br />
会場限定CDは、そういった側面も持ち合わせるのではないか。<br />
やり方によってはね。<br />
<br />
いろんな意見が飛び交うクラウド・ファンディングも、僕は<br />
やり方次第でいろんな可能性が見出せると思っている。<br />
<br />
おっとこの調子で書き続けると止まらなくなる。<br />
<br />
“音楽とパトロナイズ” に関しては、まだまだいろんなことを<br />
考えなきゃいけないので、今日はこの辺にしときます。<br />
またじっくり、改めて。<br />
<br />
p.s.<br />
アニメ『ぼのぼの』の原作である漫画<a href="http://www.bonobono.jp/">『ぼのぼの』</a>(いがらしみきお)は、<br />
1986年の漫画雑誌連載スタート時から大好きな漫画だった。<br />
30年経って好きな漫画のアニメ化、その主題歌に関われるなんて。<br />
ちなみに、数年前<a href="http://tnzwtmfm.net/">谷澤智文</a>くんから教えてもらった、いがらしみきおの<br />
<a href="http://evening.moae.jp/lineup/264">『羊の木』</a>という漫画(原作:山上たつひこ)は衝撃だった。<br />
『ぼのぼの』からは考えられない絵柄とストーリー。<br />
個人的にここ数年でいちばんハマった漫画だった。<br />
万人にオススメとは言えないけど・・・。<br />
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-15674628637119032372016-04-27T21:06:00.000+09:002016-04-27T21:06:00.122+09:00wilsonic works 62<br />
本日4月27日は、<a href="http://spitz.r-s.co.jp/">スピッツ</a>の41作目(ダウンロード・シングルを含む)の<br />
シングル、<a href="http://spitz.r-s.co.jp/new_release/minato/">「みなと」</a>の発売日。<br />
フィジカルのシングルとしては2013年の<a href="http://spitz.r-s.co.jp/disco/single/single38.html">「さらさら」</a>以来約3年振り。<br />
<br />
先週22日、テレビ朝日の「ミュージックステーション」に、<br />
これまた3年振りに出演し同曲を披露した。<br />
マサムネまさかのいきなり歌い出し間違えるというハプニングに、<br />
スタッフ一同一瞬真っ青になるも、さすがに30年近く一緒に<br />
やっているメンバー同士、阿吽の呼吸で立て直す。<br />
結果的にはスピッツのTVパフォーマンス史上、かなりの上位に入る<br />
出来だったのではないだろうか?<br />
<br />
そしてこの日のもうひとつのトピック。<br />
口笛とタンバリンでサポートに入ってもらった、<a href="http://skirtskirtskirt.com/">スカート</a>の澤部渡くん。<br />
<br />
<a href="https://twitter.com/skirt_oh_skirt?lang=ja">本人のツイッター</a>(そして僕も含むリツイート)ぐらいしか<br />
事前情報は無かったため、本番がスタートして、<br />
視聴者の間で「あのタンバリン男は何者?」とざわつき始め、<br />
その日以降非常に面白い広がり方を見せている。<br />
<br />
今日、昼間に新宿のタワーレコードに行ったところ、<br />
スピッツのコーナーにスカートのアルバムが置いてあり、<br />
スカートを展開しているところにスピッツの「みなと」も並べられていた。<br />
たまたまスカートを試聴してらっしゃる方がいて、<br />
その人の片手にスピッツの「みなと」が、という光景を見るに至って、<br />
いやあ今回こういう流れになって、本当に良かったなあ、と思った次第。<br />
音楽が繋がって行くきっかけって、どこに転がっているかわからない。<br />
<br />
あ、実はタワーレコード新宿店ってすごいんですよ。<br />
4月20日のスカート『CALL』発売時の展開で、「スピッツファンにおすすめ!」<br />
的なバイヤーによる手書きコメントがあったの。<br />
Mステ出演の22日より前で、スピッツとスカートを結びつける情報は<br />
流れてなかったにも拘らず。<br />
<br />
そして、本日アップされた<a href="http://natalie.mu/music/pp/skirt">ナタリーの澤部くんインタヴュー</a>。<br />
インタヴュー時はMステ情報は出せないので、一切スピッツのことは<br />
口に出していないのに、インタヴュアーからスピッツに関する質問が<br />
出てくるというミラクル。<br />
<br />
なんなんでしょうね、こういう偶然なのか必然なのかわからん連関。<br />
きっと、誰かが仕組んだり仕掛けたりしたことじゃないからだと思う。<br />
<br />
澤部くんは、今回の一連の流れを書いた<a href="http://d.hatena.ne.jp/skirt_s/20160425#1461564985">この日記</a>で、<br />
レコーディング参加オファーの際、「みなと」のラフミックス音源を<br />
聴いたことを「ご褒美」と云ってくれている。<br />
自分が大好きなものに正直に生きて、ショートカットとか楽することを選ばず、<br />
ひとつひとつ丁寧に対処していくことは大切だなーと、改めて思う。<br />
そういうの、必ず報われるから。<br />
それが、ご褒美。<br />
<br />
<br />
本日アップされた「みなと」のMVフルは<a href="https://www.youtube.com/watch?v=GiuxvmiULhI">こちら</a>。<br />
ここ数年、スピッツの映像周り全般を手がけている<a href="http://t-h-r-e-e.com/">北山大介</a>監督、<br />
今回も実に独創的でいて、曲に寄り添ったムーヴィーに仕上げてくれました。<br />
<br />
ちなみに、今までに無いインパクトの今回の<a href="http://spitz.r-s.co.jp/new_release/minato/">ジャケット</a>。<br />
アート・ディレクションはいつもの<a href="http://central67.wipe.vc/">CENTRAL67</a>木村豊。<br />
写真素材は<a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E5%96%9C%E5%8A%87_%E3%81%BB%E3%82%8D%E3%82%88%E3%81%B2%E4%BA%BA%E7%94%9F">『音楽喜劇 ほろよひ人生』</a>という、1933年(昭和8年)の<br />
日本のミュージカル映画のスティル。<br />
マサムネが戦前の日本映画のスティルをいろいろ探してきて、<br />
中でもいちばん使いたい写真がこれだった。<br />
ちょっと見ただけでは時代も国籍も判然としない、趣深い写真だ。<br />
<br />
僕はこの映画のことを全く知らなかったのだが、<br />
この写真をジャケットに使用することが決定してすぐに、<br />
読んでいる本の中にこの映画に関する記述を見つけ、その偶然に驚いた。<br />
その本は、<a href="http://www.byakuya-shobo.co.jp/page.php?id=4527&gname=shoseki_musictalent">『大瀧詠一 Writing & Talking』</a>という、<br />
大瀧詠一さんが生前に残した文章や会話などが網羅されている一冊。<br />
昨年春に出版されたこの分厚い本を僕は、読み終えたくないから<br />
毎日少しづつ少しづつ、チビチビと読んでいる。<br />
そんなスピードで読んでいて、たまたま今回のタイミングで<br />
『ほろよひ人生』を共通項としてスピッツと大瀧さんが僕の中で繋がる。<br />
<br />
すごくビックリして、その次にとても嬉しかった。<br />
“自分勝手な偶然” に喜びを見出す。<br />
<br />
これもまたご褒美、だったのかもしれない。<br />
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-14294721525285220402016-04-24T00:30:00.000+09:002016-04-24T00:30:57.554+09:00wilsonic works 61<br />
<a href="http://www.monobright.jp/">モノブライト</a>、2年半振りのオリジナル・アルバム、<a href="http://www.amazon.co.jp/Bright-Ground-Music-%E3%83%A2%E3%83%8E%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88/dp/B01BXP76AM/ref=sr_1_1?s=music&ie=UTF8&qid=1461423793&sr=1-1&keywords=bright+ground+music">『Bright Ground Music』</a>が<br />
4月20日に発売された。昨年ドラマーが抜け、3人体制となってから初めてのアルバム。<br />
僕は共同プロデューサー、ディレクターとしてアルバム全体に関わった。<br />
<br />
2007年のメジャー・デビュー以来、エンターテイナー精神溢れる<br />
ステージング、独自の言語感覚を駆使する歌詞、変幻自在なメロディで<br />
確固たるポジションを築き、熱狂的なファンを獲得してきた彼ら。<br />
今回僕が参加するにあたり、これまで培ってきた彼らのやり方を尊重し、<br />
その上で新しいことが出来たら、と思って進めてきた。<br />
<br />
まず何よりも今までと違うのは、ドラマーがいない、ということだ。<br />
ドラマー、誰がいいだろう?<br />
モノブライトのデモテープを聴きながらあーだこーだと考えていると、<br />
彼らの曲、跳ねないスクエアなエイトビートが多いことに気づく。<br />
そこでひらめいた僕は、あるとき頭に浮かんだドラマーの名前をメンバーに告げると、<br />
<br />
「え、<a href="https://twitter.com/toshimitsufujii">藤井寿光</a>さんって、元<a href="http://anatakikou.com/">ANATAKIKOU</a>のですか?」<br />
<br />
と、旧知の仲であり、しかもメンバーが大好きなドラマーだということが判明。<br />
<br />
「藤井さんに叩いてもらえたら最高です」<br />
<br />
とのことで、その場で藤井くんに電話して、ドラムの依頼をして快諾を得た。<br />
<br />
この経緯だけで今回のレコーディング・プロジェクトは良いものになる、<br />
という予感ひしひし。<br />
<br />
ま、考えてみればANATAKIKOUもモノブライトも<a href="http://www.ape.uk.net/">XTC</a>大好きバンド、<br />
交流があって当然なのだった。<br />
<br />
その次に、アレンジャー。<br />
大半の曲はメンバーでプリプロしてアレンジがほぼ固まっていたが、<br />
数曲は白紙状態。<br />
ここ数作はメンバーのセルフ・プロデュースで進めてきたので、<br />
アレンジャーと作業することがなかったモノブライトに、<br />
これらの曲で新鮮なアイディアをもらうのもありなんじゃないか、<br />
ということで推薦したのが、<br />
SSWでもあるマルチ・ミュージシャン、<a href="http://yasumasahashiguchi.wix.com/hgym">橋口靖正</a>。<br />
<br />
彼には3曲でメンバーと共同アレンジ、管と弦のアレンジを1曲ずつ、<br />
鍵盤やタンバリンなど、やれることはなんでもやってもらった。<br />
モノブライトの音楽の引き出しを増やしてもらうことが出来たけど、<br />
彼が現場に来ると笑いがいつもの3倍くらいになるのがいいね。<br />
<br />
実は、橋口くんとは数年前から知り合いではあったし、ライヴを<br />
拝見したりはしていたが、レコーディングでご一緒するのは今回が初。<br />
藤井寿光とは、ドラムテックとして仕事したことはあるが、<br />
ドラマーとしては今回が初。<br />
モノブライトのおかげで、機会があったら一緒にやりたい人たちと仕事が出来て、<br />
俺得な現場でもあったわけ。<br />
<br />
エンジニアは、僕もモノブライトも共通して信頼している三上義英さん。<br />
彼が最終的にミックスしてくれる、という安心感が、レコーディングに<br />
おいてリラックスできる材料になっていたことは確か。<br />
<br />
結果、これまでのモノブライト成分は確実に残しつつ、<br />
今まであまりクローズアップされていなかった側面が垣間みられる<br />
アルバムになったのではないだろうか。<br />
<br />
とかちょっと当たり障りない物言いっぽいけど、<br />
僕、このアルバム大好きなんですよ。<br />
自分が関わっていながら(いや、いるからこそ)、すげー好き。<br />
モノブライトというキャリアがあるバンドの、30代バンドマンの、<br />
パーソナルな魅力が迸っていると思う。<br />
それは歌詞やヴォーカルだけではなく、ベースやギターの演奏にも。<br />
あなただけにしか鳴らせない音が鳴っているよ。<br />
あとね、ヴォーカルの質感が各曲それぞれで本当にいいよ。ほんとだよ。<br />
<br />
そして曲順。<br />
普段は曲順番長で、いろいろ注文をつける竹内だけど、<br />
今回はオレ以上の集中力で曲順を考えてきた桃野くんの提案を100%採用している。<br />
何の文句も無い。<br />
素晴らしい曲順だと思う。<br />
ぜひ、1曲目から通して聴いてほしい。<br />
<br />
このアルバムのためのミーティングを始めて間もなくに持った、<br />
このレコーディングがとても良いものになるという予感が、<br />
一回も消えることなく段々と確信に変わっていった。<br />
充実した日々だったなー。<br />
マスタリング、終わりたくなかったもんなー。<br />
<br />
って思うくらいに良いアルバムです。<br />
これまでモノブライトを好きだった人も、知らなかったっていう人も、<br />
ぜひぜひチェックのほどを。<br />
<br />
ミュージック・ヴィデオも充実。<br />
まるで音のダイヤモンドダストやぁ、というくらいキラキラの<a href="https://www.youtube.com/watch?v=EyFhm8Orhe4">「冬、今日、タワー」</a>、<br />
ひたすら歌の説得力に感服する「ビューティフルモーニング (Wake Up!)」、<br />
恐いくらいに言葉が刺さってくる<a href="https://www.youtube.com/watch?v=x5LByZiyhKQ">「こころ」</a>、<br />
モノブライト、カタカナ表記になってから、ちとヤバいっす。<br />
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-2302817879207552902016-02-20T01:05:00.001+09:002016-02-20T01:09:03.322+09:00wilsonic works 60<br />
52年生きてきて、人生で初めて書籍に解説を寄せるという仕事をした。<br />
2月20日発売のポール・クォリントンによる小説<a href="http://diskunion.net/dubooks/ct/detail/DUBK096">『ホエール・ミュージック』</a>。<br />
これ、<a href="http://www.universal-music.co.jp/beach-boys/">ビーチ・ボーイズ</a>、<a href="http://www.universal-music.co.jp/brian-wilson">ブライアン・ウィルソン</a>のファンにはつとに知られた小説で、<br />
永らく邦訳が望まれていたが、遂に発売に漕ぎ着けた。<br />
主人公のキャラクターが、ある時期のブライアン・ウィルソンにそっくりで、<br />
未完成のアルバムに取り組み続けているという、『SMiLE』を彷彿させる<br />
設定で物語が進んで行く。<br />
<br />
主人公を取り巻くバンドのメンバーや登場人物も、もしかしたら<br />
これ、あの人がモデルかな、とか、あの出来事のパロディかな、<br />
と、ビーチ・ボーイズを知っている人をニヤリとさせる場面が<br />
そこかしこに散りばめられている。<br />
<br />
そういった、『ホエール・ミュージック』登場人物やエピソードの、<br />
ビーチ・ボーイズとの共通点や相違点の検証などを中心に、解説を<br />
書かせていただいた、というわけだ。<br />
<br />
2014年暮れの、<a href="http://wilsonicjournal.blogspot.jp/2014/12/wilsonic-works-44.html">ビーチ・ボーイズのアルバム2枚の解説の仕事</a>に続き、<br />
ビーチ・ボーイズを好きだ好きだと言い続けていると、<br />
こんな嬉しいオファーが舞い込んでくることもあるのだなあ、という夢のようなお話。<br />
邦訳が読めるだけでありがたいのに、光栄です、ほんとに。<br />
<br />
しかも、訳者は音楽関連書籍の翻訳に定評のある<a href="https://twitter.com/spooky1958">奥田佑士</a>さん、<br />
表紙の装画は<a href="http://www.recosuke.com/">本秀康</a>さん、デザインは<a href="https://twitter.com/sallykubota">サリー久保田</a>さんと、<br />
全員信頼出来る音楽アディクトたち。<br />
これで面白いモノにならないわけがない!という環境だった。<br />
<br />
実際この小説は、滅法面白い。<br />
著者ポール・クォリントンは、作家であると同時に音楽家でもあり、<br />
自身のバンド、ソロなどいろんな形で音楽を残している。<br />
それゆえ、音楽的知識、ロック史への造詣が深く、<br />
挿入されるエピソードがいちいちリアリティありまくり。<br />
音楽好きな人なら、グイグイ引き込まれるはずだ。<br />
(ビーチ・ボーイズの)史実にしっかり則っているところもあるが、<br />
見てきたような嘘っぱちのエピソードもたくさん仕込まれているのが痛快。<br />
<br />
そんなこんなで、この小説を読み解き、ビーチ・ボーイズの<br />
結成から現在までをいろんな資料に当たって再確認するなど、<br />
年明け1月はこの原稿にかかりきりだった。<br />
いろいろ忘れていたことをリマインド出来て良かった。<br />
結果、書きたいことがどんどん増えて、トータル1万字弱という<br />
書籍の解説としては異例なくらいのヴォリュームとなった。<br />
読み応え、あると思います。<br />
<br />
ちなみに『ホエール・ミュージック』は小説発表の2年後の1994年に、<br />
本国カナダで映画化されている。<a href="https://www.youtube.com/watch?v=tYBes8j0KIs">挿入曲「クレア」の映像</a>でわかるように、<br />
主人公デズモンドの造形は完璧に1970年代後半のブライアン・ウィルソンだ。<br />
小説の邦訳に続き、この映画も日本でDVD化してくれたら最高なんだけどな。<br />
<br />
憶測ですが、<a href="http://loveandmercy-movie.jp/">『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』</a>のスタッフは、<br />
映画『ホエール・ミュージック』、絶対にチェックしてますね。<br />
<br />
『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』のBlu-rayとDVDが<br />
発売された直後に『ホエール・ミュージック』が読める幸せ。<br />
<br />
『ホエール・ミュージック』を読んでから、マイク・ラヴ率いる<br />
ビーチ・ボーイズ、ブライアン・ウィルソン・バンド、それぞれ3月、4月に<br />
来日公演を観られる幸せな2016年。<br />
<br />
そして今年10月には、待望の自叙伝<a href="http://www.amazon.co.jp/I-Am-Brian-Wilson-Memoir-y/dp/0306823063/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1455897076&sr=8-2&keywords=%E3%80%8EI+am+Brian+Wilson%E3%80%8F">『I am Brian Wilson』</a>が出版される。<br />
邦訳が出るのかどうかわからないけど、とりあえず英語版出たら買う。<br />
Kindle版も買って、辞書機能駆使して読む。<br />
それまでは何がなんでも生き延びるよ。<br />
人生には目標が必要なのだ。<br />
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-85534632110644637472016-02-05T23:32:00.000+09:002016-02-05T23:32:33.929+09:00wilsonic works 59<br />
2月3日にリリースされた、<a href="http://www.office-augusta.com/sakaiyu/">さかいゆう</a>のアルバム<a href="http://www.office-augusta.com/sakaiyu/4yu/">『4YU』</a>、<br />
シングル<a href="https://www.youtube.com/watch?v=LYPVI0_BJHM">「ジャスミン」</a>に続いて、ディレクターとして参加した。<br />
アルバムの全曲試聴は<a href="https://www.youtube.com/watch?v=CwmQ-nltspw">こちら</a>。<br />
<br />
アルバムの方向性や曲選びなどが始まった時点から約1年間、<br />
スタジオ作業がスタートしてから9ヶ月に亘る制作期間だった。<br />
<br />
これまで、基本的にセルフ・プロデュースで3枚のアルバムを<br />
作ってきたさかいくんだが、今回はまずそれにこだわらない、<br />
というところからアルバムの構想を一緒に考え始めた。<br />
<br />
その結果、<a href="http://lineblog.me/tsutayakoichi/">蔦谷好位置</a>、<a href="http://blog.livedoor.jp/splitmilkxtc/">石崎 光</a>、<a href="http://mabanua.com/">mabanua</a>、<a href="http://avecavecabout.tumblr.com/">Avec Avec</a>といった<br />
サウンド・クリエイター、作詞に<a href="http://schroeder-headz.com/">渡辺シュンスケ</a>、<a href="http://ameblo.jp/nonareeves-life/theme-10076468563.html">西寺郷太</a>、<a href="http://www.mori-yukinojo.com/">森雪之丞</a><br />
といった面々が名を連ねる、実に興味深いアルバムに仕上がった。<br />
ある意味、バラバラだし、一貫性は無いかもしれない。<br />
1曲毎にジャンルが違うんじゃないか、とも思える雑食性。<br />
<br />
しかし、作曲と歌唱がさかいゆうであることと、アルバム全曲<br />
(既発EP曲「サマー・アゲイン」を除く)のミックスを<br />
molmolこと<a href="http://molmol.jp/">佐藤宏明</a>が手がけることによる統一感があることも確か。<br />
<br />
しかしこのレコーディングはいろんな意味で勉強になった。<br />
彼が所属する<a href="http://www.office-augusta.com/">オフィス オーガスタ</a>という、多くの個性的な<br />
アーティストとたくさんのヒット曲を持つマネージメント&<br />
制作会社の文化に触れることが出来たのがまず大きい。<br />
ヒットに賭ける思いと、アーティスティックであることのバランスとか。<br />
<br />
そして、さかいくんという天賦の才を持つ全身音楽家とのやりとり。<br />
日本の音楽界の現状分析、曲に対して選ぶミュージシャンの的確さなど、<br />
自身の歌やプレイ以外でも舌を巻く場面満載ですよ。<br />
<br />
レコーディングを通じて様々な凄腕ミュージシャンのプレイを観て、<br />
聴くことが出来たのも財産だなあ。<br />
ドラマーだけでも、<a href="http://www.office-augusta.com/araki/">あらきゆうこ</a>、<a href="http://studio-tlive.com/tlive_records/artist/ishiwaka.html">石若 駿</a>、<a href="http://kilimanjaro.jp/">岡野 'Tiger' 諭</a>、<br />
<a href="https://twitter.com/tomtamada">玉田豊夢</a>、mabanua、<a href="http://www.htmg.com/artist/56.html">松永俊弥</a>、<a href="http://www.gota.com/">屋敷豪太</a>ってもう!<br />
<br />
曲によってはリズム録りからTDまで半年かかった曲もあるなど、<br />
その曲にとって必然となる形を追求し、時間をかけて丁寧に、<br />
でも決して考え過ぎずに(これ重要)作られた『4YU』。<br />
奇跡的な演奏、信じられないくらい良い音のミックスなど、<br />
注目してほしいところはたくさんあるのだが、なによりもやはり<br />
さかいゆうの歌声、これに尽きる。<br />
張りのあるハイトーンから、囁くようなシルキー・ヴォイスまで、<br />
様々な表情を見せるミラクルな声。<br />
<br />
コーラス・ワークもすごいよ。<br />
「トウキョーSOUL」の間奏の複雑且つニュアンスに富むコーラスを、<br />
あれよあれよという間に録っていくさまには、口あんぐり。<br />
頭の中に鳴っている、もう出来上がっているものを形にして行く、<br />
ということなんだなあと感心した次第。<br />
<br />
というわけで、久々に男性ソロ・シンガーのアルバムを1枚まるごとご一緒した。<br />
最近あまり使っていなかった筋肉を動かした、ような体験だった。<br />
<br />
筋肉といえば。<br />
さかいくんのライヴを観ると、彼の音楽的な才能が身体能力と<br />
リンクしていることがよーくわかる。<br />
平気な顔してすごいことやってる。<br />
あれは一度、体験しておいて損は無いと思う。<br />
<a href="http://www.office-augusta.com/sakaiyu/live.html">ツアー、6月〜7月</a>にあります。<br />
<br />
p.s.<br />
参考までに。<br />
シングル「ジャスミン」のときのブログは<a href="http://wilsonicjournal.blogspot.jp/2015_10_01_archive.html">こちら</a>。<br />
<br />
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-68087117000520578142016-01-30T14:42:00.002+09:002016-01-30T14:42:18.701+09:00wilsonic works 58<br />
まさか自分が<a href="http://hatsukoinoarashi.com/index.php">初恋の嵐</a>の新作に関わることになるとは思わなかった。<br />
<br />
1月27日に、初恋の嵐のアルバム<a href="http://www.universal-music.co.jp/hatsukoi/products/upch-2070/">『セカンド』</a>が発売された。<br />
その名の通り、彼らにとってのセカンド・アルバム。<br />
前作<a href="http://www.universal-music.co.jp/hatsukoi/products/upcy-6666/">『初恋に捧ぐ』</a>からなんと13年という月日が経っている。<br />
誰も彼らのニュー・アルバムが聴けるとは思っていなかっただろう。<br />
僕もそんなこと、夢にも思わなかった。<br />
いろんな意味で奇跡的な出来事だと思う。<br />
<br />
2001年秋、僕はドリーミュージック内に“Teenage Symphony”という<br />
レーベルを作り、<a href="http://www.amazon.co.jp/Smells-Like-Teenage-Symphony-%E3%82%AA%E3%83%A0%E3%83%8B%E3%83%90%E3%82%B9/dp/B000062VF2">最初にリリースするコンピレイション盤</a>の構想を練っていた。<br />
ライヴ・ハウス・シーン、インディ・シーンで蠢きつつある、<br />
グッド・メロディを奏でるバンドを集めたコンピだ。<br />
収録するアーティストの候補で挙がってきたのが、初恋の嵐。<br />
当時僕の部下だったDくんからの紹介だった。<br />
<br />
その時点で既にマネージメントやメジャーからのデビューが決まっていて、<br />
それがまた僕の知り合いばかりで、ということもあり、<br />
ほどなくしてバンドとも親しくなった。<br />
コンピ参加候補曲として「涙の旅路」のデモをもらい、<br />
あまりに良い曲なので嬉しいやら悔しいやら複雑な感情を持ったことを覚えている。<br />
コンピにこの曲が入るのは嬉しいんだけど、他社のアーティストだから<br />
制作とかに関われない、という悔しさ、みたいな感じ。<br />
僕は「涙の旅路」をコンピの1曲目にした。<br />
<br />
==========================================================<br />
<br />
その後のことをいろいろ思い出しながら書いてみたのだが、<br />
めっちゃ長くなりそうなのと、ちょっとセンチメンタルになりすぎたので、書き直す。<br />
<br />
2002年3月に西山達郎くんの急逝により、活動休止を余儀なくされた<br />
初恋の嵐は、2011年にライヴ活動を再開する。<br />
僕もスケジュールの合うときはなるべく観に行くようにしていた。<br />
2012年に<a href="http://spitz.r-s.co.jp/">スピッツ</a>がカヴァー曲等を集めたコンピ盤<a href="http://spitz.r-s.co.jp/new_release/orutana/">『おるたな』</a>を<br />
リリースするに際して、初恋の嵐の「初恋に捧ぐ」を新録音カヴァーした。<br />
これは特に僕が何かをしたわけではなく、スピッツとして純粋に<br />
この曲をカヴァーしたいということで挙がってきた楽曲。<br />
<br />
そんなこともあり、2015年、僕が企画したスピッツ『ハチミツ』の発売20周年アルバム<br />
<a href="http://sp.universal-music.co.jp/compi/hachimitsu20/">『JUST LIKE HONEY 〜『ハチミツ』20th Anniversary Tribute』</a>に<br />
初恋の嵐にも参加してもらいたいと思い、声をかけた。<br />
以前、初恋の嵐 with Friendsで観た<a href="http://www.sokabekeiichi.com/">曽我部恵一</a>さんの印象がとても鮮やかで、<br />
多分「君と暮らせたら」だと相当いい形になるんじゃないか、と思った。<br />
その通りになった。<br />
<br />
『JUST LIKE HONEY』参加オファーに、初恋の嵐として快諾いただいた後、<br />
逆に初恋の嵐から僕に相談されたのが、今回の『セカンド』の草案だった。<br />
<br />
未だ正規に発表されていない西山くんの楽曲をレコーディングする。<br />
しかも、極力生前に残された西山くんのヴォーカルやギターを使う。<br />
当初は5〜6曲程度のミニ・アルバムという構想だった。<br />
そのアイディアを有意義に思った僕は、レコード・メーカーとの<br />
交渉と調整を引き受け、実現に向けて動き始めた。<br />
話はとんとん進み、数週間後には企画にGoが出て、<br />
僕はディレクターとして制作に関わることになった。<br />
<br />
そこからいくつもの(本当に)奇跡的な出来事があり、ミニ・アルバムの<br />
予定だった企画アルバムは、全10曲入りの『セカンド』となった。<br />
<br />
隅倉弘至、鈴木正敏、木暮晋也、玉川裕高、石垣 窓、高野勲、朝倉真司。<br />
ゲスト・ヴォーカルで参加してくれた<a href="http://www.fujifabric.com/">フジファブリック</a>山内総一郎、<br />
<a href="http://www.scoobie-do.com/">スクービードゥー</a>のコヤマシュウ、そして<a href="http://djkh.jp/">堂島孝平</a>。<br />
エンジニアの池内 亮(敬称略)。<br />
参加いただいた皆さんの素晴らしい演奏や歌唱、初恋の嵐への思いが、<br />
アルバム『セカンド』をこのような形にした。<br />
<br />
2002年の時点で時が止まっていた音源、素材でしかなかったものに<br />
生命を吹き込み、タイムレスな作品として2016年に「誕生」した音たち。<br />
<br />
幸いなことに、初恋の嵐をこれまで愛してくれた人たちにも、<br />
今回の『セカンド』は好評と聞く。<br />
都内CDショップでの大々的な展開を見て、ちょっと胸が熱くなった。<br />
初恋の嵐は、忘れられるどころかどんどんリスナーを増やしている。<br />
<br />
今回『セカンド』を知って、初恋の嵐を気に入ったら、<br />
ぜひともファースト『初恋に捧ぐ』など、<br />
これまでリリースされてきた初恋の嵐の名曲群に触れてほしい。<br />
<br />
本当に残念なんだけど、集めようと思ったらすぐに全曲集められる。<br />
そして、全ての曲に聴くべき価値を見出すことが出来る。<br />
西山くんが書く曲は、一見とてもとっつきやすいんだけど、<br />
皮肉や悪口やスケベな思いなど、毒ある仕掛け(本音?)がそこここに潜んでいる。<br />
それが人間という生き物のリアルな感情や行動を浮き彫りにする。<br />
<br />
『セカンド』収録の多くの曲は、西山くんが20歳くらいの頃に書いたものだ。<br />
カントリー・ロック的な曲、ヘヴィなサイケデリック・チューン、16ビートで<br />
メイジャーセブンス・コードをかき鳴らす曲など、ヴァリエイションも様々。<br />
全曲少しずつ聴けるティーザー映像は<a href="https://www.youtube.com/watch?v=NReME-YEFos">こちら</a>。<br />
<br />
早熟にして早逝のソングライター、西山達郎の作品は、『セカンド』のリリースで<br />
ほぼ世の中に発表することが出来たことになる。<br />
これを機会に、もっともっと多くの人に、初恋の嵐を知ってほしいと思う。<br />
そして、こんな奇跡的な出来事に巻き込んでもらって、大変感謝している。<br />
隅倉くん、鈴木まーくん、ありがとう。<br />
<br />
13年越しで、嬉しいやら悔しいやら複雑な思いに、ケリがついた。<br />
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-10055511490711141422016-01-25T00:08:00.001+09:002016-01-25T00:09:28.612+09:00wilsonic works 57<br />
1月20日にリリースされた<a href="http://the-pen-friend-club.wix.com/the-penfriendclub">ザ・ペンフレンドクラブ</a>の3rdアルバム、<br />
<a href="http://the-pen-friend-club.wix.com/the-penfriendclub#!season-of-the-pen-friend-club/c16k7">『Season Of The Pen Friend Club』</a>に解説を書いた。<br />
CDのライナーノーツは、一昨年末に<a href="http://www.thebeachboys.com/">ビーチ・ボーイズ</a>のリイシューの<br />
ときに、<a href="http://wilsonicjournal.blogspot.jp/2014/12/wilsonic-works-44.html">2枚のアルバムを担当</a>して以来。<br />
毎度毎度、アルバムに解説文を書くのは非常に緊張する。<br />
<br />
ましてや、今回は再発盤ではなく、現役バリバリのバンドの新作。<br />
文献等があるわけではないので、自分の知識を総動員するしかない。<br />
僕の拙い文章が、ちゃんと解説として成り立っているのか甚だ疑問だが、<br />
リーダーの<a href="https://twitter.com/hirakawa_yuichi">平川雄一</a>さんには喜んでいただけたみたいなので、<br />
とりあえず第一段階はクリアしたのではないか、と。<br />
<br />
ザ・ペンフレンドクラブを初めて知ったのは、とあるネットのニュース。<br />
2014年の初頭に2nd EP<a href="http://the-pen-friend-club.wix.com/the-penfriendclub#!four-by-the-pen-friend-club-/c1lza">『Four By The Pen Friend Club』</a>のリリースを知り、<br />
ディスクユニオンに行って、1st EP<a href="http://the-pen-friend-club.wix.com/the-penfriendclub#!three-by-the-pen-friend-club-/c1uwj">『Three By The Pen Friend Club』</a><br />
も一緒に購入した。カヴァー曲の選び方、オリジナル曲のクオリティの高さに驚く。<br />
僕と同様相当なビーチ・ボーイズ・ファンであることを知り、<br />
勝手にシンパシーを覚えた。<br />
<br />
前述の2014年末にリリースされたビーチ・ボーイズのリイシュー6枚の<br />
ライナーを、ペンフレ平川さん、作家の<a href="https://twitter.com/koshigaya_osamu">越谷オサム</a>さん、そして僕が<br />
それぞれ2枚ずつ担当することになり、ますます勝手にシンパシーを<br />
覚えた頃、初めてライヴも体験し、その場でようやく挨拶が出来た。<br />
<br />
明けて2015年、BB5のライナーを書いた3人で新年会をやろう!<br />
ということになり、新宿でビーチ・ボーイズのことばかり<br />
5時間ぶっ続けで語り続ける会が開催された。<br />
これが実に楽しかった。<br />
この、実に駄目な会は映画<a href="http://loveandmercy-movie.jp/">『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』</a>が<br />
公開された後に2回目が開催された。<br />
今後も何かと動きがあり次第招集がかかりそうな気配が濃厚。<br />
今年は<a href="http://www.billboard-live.com/pg/shop/index.php?mode=detail1&event=8879&shop=1">マイクのビーチ・ボーイズ</a>も、<a href="http://bw-japantour.com/">ブライアン・ウィルソンも来日</a><br />
するので、ちょっと活動が忙しくなるかもしれない(仕事しろ)。<br />
<br />
というような交流の中、今回ニュー・アルバムの解説を、<br />
というお話をいただいた。<br />
平川さん自身が相当な音楽マニアなので、迂闊なことは書けない、<br />
と、正直一瞬怯んだ。<br />
でも、逆に言えばオファーを受けること自体が栄誉。喜んで引き受けた。<br />
<br />
解説を書くに当たって、僕はカヴァー曲のオリジナル情報や周辺情報、<br />
オリジナル曲のルーツとなっているであろうミュージシャンや曲など、<br />
固有名詞、曲名などをなるべく多く盛り込むようにした。<br />
<br />
僕の中高校生時代、洋楽のライナーノーツは、未知の音楽に出会わせてくれる<br />
キーワードが満載の、魔法のテキストだった。<br />
見たことも聞いたこともないミュージシャンの名前や、曲名などに<br />
出くわすと、聴きたい、知りたい、という思いに駆られたものだ。<br />
そして、そういうナヴィゲイションをしてくれる音楽評論家という<br />
人たちを、本当に尊敬していた(今も)。<br />
<br />
ザ・ペンフレンドクラブのアルバムを聴きながら僕の文章を読んで、<br />
聴いたことのなかった音楽に興味を持ってくれたりしたら、<br />
これほど嬉しいことはない。<br />
平川さんや僕のように、駄目でズブズブの音楽ファンに<br />
引きずり込むことが出来たら、最高だ。<br />
<br />
ま、僕の文章はさておき。<br />
<br />
『Season Of The Pen Friend Club』は、新しいヴォーカリスト<br />
高野ジュンを迎えた新体制でレコーディングされた初のアルバム。<br />
オリジナル曲とカヴァー曲それぞれ5曲ずつ、10曲の<br />
ステレオ・ミックスとモノ・ミックスの全20トラック。<br />
1960年代半ばのアメリカン・ポップスへの深い愛情とフェティシズムに溢れた音作り。<br />
作品を追うごとに曲、演奏、ミックスのクオリティが上がってきているのも素晴らしい!<br />
初の日本語オリジナル曲「街のアンサンブル」の堂々たる佇まいにも驚いた。<br />
全曲少しずつ聴けるトレーラーは<a href="https://www.youtube.com/watch?v=qyDoX0tlOy8">こちら</a>。キラッキラでしょ!<br />
<br />
今回はたまたま解説文を書かせてもらったが、<br />
今後も引き続き、ファンとして彼らの音楽に注目していきたい。<br />
まだまだ進化し、これからも新たな切り口を示してくれること確実だもの。<br />
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-18116223173529573442016-01-02T15:17:00.000+09:002016-01-02T15:17:08.986+09:00wilsonic annual report 2015<br />
<div class="p1">
昨年<span class="s1">1</span>年間の自分のことをまとめてみます。<span class="s1"><br />
<br />
</span>まず、本業に関して。<span class="s1"><br />
<br />
</span></div>
<h3>
<span class="s2"><b>その壱:</b></span><span class="s3"><b>2015</b></span><span class="s2"><b>年にリリースされた、竹内が関わった作品</b></span></h3>
(括弧内は役割&肩書き)<span class="s1"><br />
<br />
03</span>月<span class="s1"> </span><a href="http://spitz.r-s.co.jp/">スピッツ</a><span class="s1"> </span>映画<a href="http://spitz.r-s.co.jp/yss2013/"><span class="s4">『スピッツ</span><span class="s5"> </span><span class="s4">横浜サンセット</span><span class="s5">2013 -</span><span class="s4">劇場版</span><span class="s5">-</span><span class="s4">』</span></a><span class="s1">(sound director)</span><br />
<div class="p2">
04<span class="s6">月</span> <span class="s6">スピッツ</span> download single<span class="s6"><a href="http://sp.universal-music.co.jp/spitz/">「雪風」</a></span>(director)</div>
<div class="p2">
05月 <span class="s7"><a href="http://ultratower.net/">ウルトラタワー</a> single <a href="https://www.youtube.com/watch?v=mFYK47afoSY">「希望の唄」</a></span>(producer)</div>
<div class="p2">
05月 <span class="s7"><a href="http://ultratower.net/">ウルトラタワー</a> </span>mini album <a href="http://www.amazon.co.jp/bluebell-CD-DVD%EF%BC%89-%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%BF%E3%83%AF%E3%83%BC/dp/B00VE8I2UC">『bluebell』</a>(producer)</div>
<div class="p2">
05<span class="s6">月</span> <span class="s7"><a href="http://cocoroauction.com/">ココロオークション</a> single「ターニングデイ | プリズム」</span>(armchair directive)</div>
<div class="p2">
06月 草野マサムネ「水中メガネ」(<a href="http://www.jvcmusic.co.jp/kazemachi45/">『風街であひませう』</a>収録)(vocal direction)</div>
<div class="p2">
07月 スピッツ Blu-ray & DVD <a href="http://spitz.r-s.co.jp/new_release/jamboree3/">『JAMBOREE 3 “小さな生き物”』</a>(director)</div>
<div class="p2">
07月 <a href="http://peridotsonline.com/top/">peridots</a> album <a href="http://www.amazon.co.jp/PEAK-peridots/dp/B00WRITHHA">『PEAK』</a>(director)</div>
<div class="p2">
07月 <a href="http://sympathy-yureru.com/">sympathy</a> mini album 『トランス状態』(co-producer, director)</div>
<div class="p1">
<span class="s1">09</span>月<span class="s1"> </span><span class="s1"><span class="s7">ココロオークション album <a href="http://cocoroauction.com/special/relight/">『Relight』</a></span>(5曲でarmchair directive)</span></div>
<div class="p1">
10月 <a href="http://www.office-augusta.com/sakaiyu/">さかいゆう</a> single <a href="https://www.youtube.com/watch?v=LYPVI0_BJHM">「ジャスミン」</a><span class="s1">(director)</span><span class="s1"><br />
12</span>月<span class="s1"> various artists <a href="http://sp.universal-music.co.jp/compi/hachimitsu20/">『JUST LIKE HONEY 『ハチミツ』20th Anniversary Tribute』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">(total producer)<br />
<br /></span><span class="s1">前回のブログでも書いたが、1年中スピッツの映像周りの</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">チェックをしていたような気がする。</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">12月になんとかリリース出来た『JUST LIKE HONEY』は、</span>本当に難産だった。</div>
<div class="p1">
故に出来上がったときの喜びは一入。</div>
<div class="p1">
<span class="s1"><br /></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">継続して仕事の出来たウルトラタワー、peridots、ココロオークション、</span></div>
<div class="p1">
内容が前作よりも更に充実した実感があったのが嬉しい。</div>
<div class="p1">
<span class="s1"><br /></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">新規のsympathy、さかいゆうが、共に高知県出身というのも面白い。</span><span class="s1"><br />
2016</span>年は既にスピッツ『THE GREAT JAMBOREE “FESTIVARENA” 日本武道館』</div>
<div class="p1">
がリリースされ、この後も1月、2月、4月、6月、7月あたりまで</div>
<div class="p1">
様々な作品の発売が続々と決まっている。</div>
<div class="p1">
年齢も年齢だし、体調管理しっかりしないと。</div>
<div class="p1">
<span class="s1">
<br />
<br />
<br />
</span></div>
<h3>
<span class="s2"><b>その弐:</b></span><span class="s3"><b>2015</b></span><span class="s2"><b>年に購入した音楽</b></span></h3>
<span class="s1">
<br />
</span><span class="s2">洋楽:479</span><span class="s2">アイテム</span><span class="s1"><br />
</span><span class="s2">邦楽:</span><span class="s3">206</span><span class="s2">アイテム</span><span class="s1"><br />
<br />
</span>洋楽は遂に年間500枚を切った。いちばん買っていた頃の1/3。<br />
<div class="p1">
<span class="s1">CDよりもvinylを買う機会が増えた。</span>邦楽も少し減少。</div>
<div class="p1">
<span class="s1">これくらいの枚数だと、ハズレも減るし、好きだったものを</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">聴き返して確認する作業も出来る。良いことずくめ。</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><br />ここ数年考えていた断捨離を遂に少しずつ決行し始めた。</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">音楽書籍を約800冊、CDを約3000枚処分した。</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">しかしこんな程度では部屋は全く片付かない。</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">今年はさらに進める所存。<br />
<br />
</span></div>
<h3>
<span class="s2"><b>その参:</b></span><span class="s3"><b>2015</b></span><span class="s2"><b>年行ったライヴ、イヴェント数とアーティスト数</b></span></h3>
<span class="s1">
<br />
</span><span class="s2">ライヴ・イヴェント:173</span><span class="s1"><br />
</span><span class="s2">アーティスト数(のべ):704</span><span class="s1"><br />
</span><span class="s1">両方とも少しずつ減った。</span><br />
<div class="p1">
<span class="s1">11月〜12月はレコーディングが多く、ライヴになかなか</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">行けなかったのが響いている。</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">洋楽のライヴは少ししか観ていないが、良いものが多かった。</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><br /></span><span class="s1"><br />
</span></div>
<h3>
<span class="s2"><b>その肆:</b></span><span class="s3"><b>2015</b></span><span class="s2"><b>年に観た映画(映画館で観たもの)</b></span></h3>
<span class="s1">
<br />
2015</span>年に<span class="s2">映画館で観た映画</span>の総本数は、<span class="s3">247</span><span class="s2">本</span>。<span class="s1"><br /></span>昨年より微減。<span class="s1"><br /></span><span class="s1">来年は更に減りそうな予感が今からしていてやや残念。</span><br />
<div class="p1">
<span class="s1"><br /></span></div>
<div class="p1">
11月で<a href="http://www.hulu.jp/?cmp=6363&gclid=CjwKEAiA5Ji0BRC5huTCyOTR3wISJACH4Bx4KuuHtsyA-HdjydU6_IkJlJu9hejCClEaMtQgi9mB3hoC_qXw_wcB&wapr=568766be">Hulu</a>を解約した。</div>
<div class="p1">
月に1本くらいしか観る時間が持てず、観るべき優先順位作品は</div>
<div class="p1">
Huluにいなくて、DVDを観る時間がほしかったから。</div>
<div class="p1">
<br /></div>
<div class="p1">
以下、<span class="s1">2015</span>年竹内的良かった映画(鑑賞順)。<span class="s1"><br /></span><span class="s1"><br />
<br />
</span>【洋画新作<span class="s1">20</span>選】</div>
<div class="p1">
<span class="s1"><br /></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://www.ivc-tokyo.co.jp/elenavera/">『ヴェラの祈り』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://bitters.co.jp/omiokuri/">『おみおくりの作法』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://www.foxcatcher-movie.jp/">『フォックスキャッチャー』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://www.ivc-tokyo.co.jp/kamigami/">『神々のたそがれ』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://wwws.warnerbros.co.jp/inherent-vice/">『インヒアレント・ヴァイス』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://mermaidfilms.co.jp/imagine/">『イマジン』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://mommy-xdolan.jp/">『Mommy / マミー』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://www.crest-inter.co.jp/Italy/">『イタリアは呼んでいる』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://bd-dvd.sonypictures.jp/chappie-movie/">『チャッピー』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://www.cetera.co.jp/pride/">『パレードへようこそ』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://kokusaiichiba.jp/">『国際市場で逢いましょう』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://loveandmercy-movie.jp/">『ラブ & マーシー 終わらないメロディー』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://wwws.warnerbros.co.jp/madmaxfuryroad/">『マッドマックス 怒りのデス・ロード』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://godhelpthegirl.club/">『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://nightcrawler.gaga.ne.jp/">『ナイトクローラー』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://www.moviola.jp/papusza/">『パプーシャの黒い瞳』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://wwws.warnerbros.co.jp/myintern/">『マイ・インターン』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://marvel.disney.co.jp/movie/antman.html">『アントマン』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://thevisit.jp/">『ヴィジット』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://wwws.warnerbros.co.jp/codename-uncle/">『コードネーム U.N.C.L.E.』</a><br />
</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">『ラブ & マーシー 終わらないメロディー』は、今までで</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">いちばん多くスクリーンで観た映画になった(5回)。</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><br /></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">
</span>【邦画新作<span class="s1">10</span>選】</div>
<div class="p1">
<span class="s1"><br /></span></div>
<div class="p1">
<a href="http://www.05mm.ayapro.ne.jp/">『0.5ミリ』</a></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://www.sayonara-kabukicho.com/">『さよなら歌舞伎町』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://kakekomi-movie.jp/">『駆込み女と駆出し男』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://an-movie.com/">『あん』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://umimachi.gaga.ne.jp/">『海街diary』</a><br /><a href="http://rolling-movie.com/">『ローリング』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://shinjuku-swan.jp/">『新宿スワン』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://nihon-ichi.jp/">『日本のいちばん長い日』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://haa-haa.jp/">『私たちのハァハァ』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://koibitotachi.com/">『恋人たち』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><br /></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">あと、今年は名画座でたくさんの旧作に触れた。</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">自分が初めて観て、感動した作品を以下に列挙。</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><br /></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">【旧作初体験<span class="s1">10</span>選】</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><br /></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://www.phantom-film.jp/library/site/ainomukidashi/">『愛のむきだし』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://www.oguri.info/movies/doronokawa/">『泥の河』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://eiga.com/movie/34852/">『鰯雲』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://eiga.com/movie/37814/">『地の群れ』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://movies.yahoo.co.jp/movie/%E5%B9%BB%E3%81%AE%E6%B9%96/86197/">『幻の湖』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://movies.yahoo.co.jp/movie/%E3%83%90%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%B3/18508/">『バリー・リンドン』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://eiga.com/movie/48970/">『フルスタリョフ、車を!』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://movies.yahoo.co.jp/movie/%E3%82%A2%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%83%AC%EF%BC%8F%E7%A5%9E%E3%81%AE%E6%80%92%E3%82%8A/553/">『アギーレ 神の怒り』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://www.bergman.jp/sonata/">『秋のソナタ』</a></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://movies.yahoo.co.jp/movie/%E8%AA%93%E3%81%84%E3%81%AE%E4%BC%91%E6%9A%87/14438/">『誓いの休暇』</a><br /><br /></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://www.cinemavera.com/">シネマヴェーラ</a>で上映される映画は、時間が許す限り</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">全て観たい、と思わせるプログラムばかり。</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://www.cinemavera.com/preview.php?no=156">エルンスト・ルビッチ特集</a>と<a href="http://www.cinemavera.com/preview.php?no=165">橋本忍特集</a>、もっと観たかった。</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><br /></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://www.eurospace.co.jp/">ユーロスペース</a>で年末に<a href="http://cineville.jp/iff/">イスラーム映画祭</a>と<a href="http://www.eurospace.co.jp/works/detail.php?w_id=000057">ニッポン・マイノリティ映画祭</a>があって、</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">仕事が忙しい時期だったので少ししか観られなかったの、残念。</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><br /></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">『神々のたそがれ』で<a href="http://eurospace.co.jp/works/detail.php?w_id=000032">アレクセイ・ゲルマン</a>の魔力に魅せられた。</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><a href="http://www.wasedashochiku.co.jp/lineup/schedule.html">早稲田松竹</a>で旧作を全部観て、ユーロスペースでも</span>復習した。</div>
<div class="p1">
『誓いの休暇』や<a href="http://eiga.com/movie/49441/">『炎628』</a>など含め、ソヴィエト映画恐るべし。</div>
<div class="p1">
<span class="s1"><br /></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">戦後70年ということもあり、多くの戦争映画を観た。</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">世界史をもう一回ちゃんと勉強しようと思った。</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><br /></span></div>
<div class="p1">
<span class="s1">今年も洋邦問わず、新作旧作の映画を楽しみたい。</span></div>
<div class="p1">
<span class="s1"><br />
********************************************************<br />
<br />
</span>以上、<span class="s1">2015</span>年の年間リポート。</div>
<div class="p1">
<span class="s1">
2014</span>年の年間リポートは<a href="http://wilsonicjournal.blogspot.jp/2015_01_01_archive.html">こちら</a>。</div>
<span style="background-color: #f6f6f6; font-family: 'Trebuchet MS', Trebuchet, Verdana, sans-serif; font-size: 13px;"><br /></span>
<span style="background-color: #f6f6f6; font-family: 'Trebuchet MS', Trebuchet, Verdana, sans-serif; font-size: 13px;"><br /></span>
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-81661286501915128682015-12-31T18:28:00.000+09:002015-12-31T18:28:05.865+09:00wilsonic works 56<br />
2015年も本日で終わり。<br />
<br />
1年中<a href="http://sp.universal-music.co.jp/compi/hachimitsu20/">『ハチミツ』の20周年トリビュート</a>のことを考えて、<br />
1年中<a href="http://spitz.r-s.co.jp/">スピッツ</a>のライヴ映像の編集作業をやっていた。<br />
<br />
そんな年だった。<br />
<br />
3月から公開がスタートした<a href="http://spitz.r-s.co.jp/yss2013/">『スピッツ 横浜サンセット 2013 -劇場版-』</a>は、<br />
昨年から編集やミックスダウンの作業を進めており、年明け早々から<br />
スタジオや映画館などで試写しながら最終形を固めて行った。<br />
<br />
その作業が済んだら<a href="http://spitz.r-s.co.jp/new_release/jamboree3/">『JAMBOREE 3 “小さな生き物』</a>。<br />
7月1日の発売に向け、3月〜5月にかけての制作。<br />
スピッツはファンクラブ・ツアー “GO! GO! スカンジナビア vol. 6”や<br />
<a href="http://vivalarock.jp/2015/">VIVA LA ROCK</a>出演などの合間を縫っての作業となった。<br />
<br />
それが終わるや否や、明日2016年1月1日に発売日を迎える、<br />
<a href="http://spitz.r-s.co.jp/new_release/festivarena-budokan/">『THE GREAT JAMBOREE 2014 “FESTIVARENA” 日本武道館』</a>に取りかかる。<br />
5月の下旬から作業に入り、パッケージの最終チェックは11月まで、<br />
足掛け7ヶ月。<br />
<br />
2014年夏前くらいだったか。<br />
『横浜サンセット』を劇場公開のみの映像作品とすることを決めた時点で、<br />
全3作品の大体の時系列、パッケージのイメージは出来ていた。<br />
<br />
2013年9月、アルバム『小さな生き物』の発売〜“横浜サンセット 2013”<br />
の開催をスタート地点とした “FESTIVARENA” 終了までのスピッツの1年間を、<br />
2015年初頭から約1年かけて展開して行く。みたいな。<br />
<br />
決めたはいいけど、実際にやってみると作業に追われる日々だった。<br />
僕なんか制作部分しかやっていないので大して忙しくなかったけど、<br />
初めて取り組む映画というメディア、<br />
日本ではここまで精巧なものはなかなかお目にかかれない<br />
『FESTIVARENA』デラックスエディションの仕掛け絵本など、<br />
関わったスタッフの尽力には感謝しかない。<br />
<br />
3作品全ての映像監督は番場秀一。<br />
赤レンガパーク、大宮ソニックシティ、日本武道館という会場、<br />
劇場公開のみの映像と、パッケージ商品としての映像など、<br />
それぞれをどう録り、どう編集するか、彼のヴィジョンには<br />
大いに唸らされた。<br />
1年半に及ぶ作業、本当にお疲れさまでした!<br />
<br />
先ほど、自宅のTVで『FESTIVARENA』を久しぶりに観た。<br />
スタジオで散々観た映像だけど、自宅で観るとこれがまた新鮮なのだ。<br />
いつも書きますが、Blu-rayは画像ももちろん、音質も最高。<br />
スピッツに限らず、視聴環境が整っているなら、Blu-rayおすすめです。<br />
<br />
ということで、2015年最後のブログ更新は簡潔に終わります。<br />
年明けて早々に2015年の総括したいと思います。<br />
<br />
では皆さま、良いお年を。<br />
<br />
p.s.<br />
最近スタジオに籠りっぱなしで全然レコード屋に行けなかったのだが、<br />
昨日久しぶりにタワーレコード新宿店に行けた。<br />
『JUST LIKE HONEY』と『FESTIVARENA』を中心とした7Fの<br />
展開、ちょっとグッと来るものがあった。<br />
Twitterのタイムラインで見るいろんなお店のディスプレイとか、<br />
熱いコメントとか、本当にありがたい。<br />
来年も、お店が思いっきりプッシュしたくなるような作品を<br />
送り出して行く所存であります!<br />
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-60661213251518114882015-12-23T01:32:00.000+09:002015-12-23T01:33:20.066+09:00wilsonic works 55<br />
<a href="http://spitz.r-s.co.jp/">スピッツ</a>の6thアルバム<a href="http://spitz.r-s.co.jp/disco/album/album07.html">『ハチミツ』</a>が発売されてから20年。<br />
その、20周年を記念して企画したトリビュート・アルバム、<br />
<a href="http://sp.universal-music.co.jp/compi/hachimitsu20/">『JUST LIKE HONEY 〜『ハチミツ』20th Anniversary Tribute〜』</a><br />
が12月23日にリリースとなった。<br />
<br />
正確に云うと、既に12月9日から<a href="https://itunes.apple.com/jp/album/just-like-honey-hachimitsu/id1058291845">iTunesストア</a>で配信がスタート、<br />
23日はCDのリリース日である。<br />
来年1月27日にはアナログ盤としても発売される。<br />
<br />
僕はこのアルバムの企画立案をし、トータルのプロデューサーを務めた。<br />
<br />
<a href="http://sp.universal-music.co.jp/compi/hachimitsu20/concept.html">こちらのサイト</a>にこのアルバムの企画意図など、多少硬めに書いたし、<br />
アルバムに封入される投げ込みで、<a href="http://www.musica-net.jp/">MUSICA</a>の<a href="https://twitter.com/sikappe">鹿野さん</a>と対談して、<br />
リリース当時のスピッツのことなど語っているので、<br />
ここでは少し違うネタを。<br />
<br />
実は、最初考えていたのはトリビュート・アルバムではなくて、<br />
『ハチミツ』20周年記念の豪華デラックス・エディションだった、<br />
というお話。<br />
飽くまでも僕の頭の中の妄想レヴェルでは。<br />
<br />
きっかけというか、大いに参考になったのは、2014年3月に<br />
リリースされた<a href="http://www.universal-music.co.jp/elton-john/">エルトン・ジョン</a>の『Goodbye Yellow Brick Road』<br />
の<a href="http://amass.jp/35448/">40周年記念スーパー・デラックス・エディション</a>。<br />
リマスター、ライヴ音源、映像など4CD+DVDというヴォリューム。<br />
その中の1枚のCDに、アルバム全曲ではないが、<a href="http://wmg.jp/artist/edsheeran/">エド・シーラン</a>ら<br />
若手アーティストによるカヴァーが入っていたのだ。<br />
<br />
これに倣い、『ハチミツ』も未発表ボーナス・トラックや当時のライヴ音源、<br />
そしてアルバムまるごとのトリビュートなど、3枚組ボックスとかに<br />
ならないかなー、と思いついた。<br />
<br />
思いついてみたものの、よく考えるとこの頃のスピッツに<br />
未発表マテリアルなんて存在しないし、ライヴは<a href="http://spitz.r-s.co.jp/disco/video/video02.html">『JAMBOREE 1』</a><br />
(現在は<a href="http://spitz.r-s.co.jp/disco/video/video07.html">『ジャンボリー・デラックス』</a>)が出ている。<br />
そんなわけで、『ハチミツ 20th Anniversary Super Deluxe Edition』は、<br />
2014年春に思いついた途端に自分内で却下された。<br />
<br />
ただ、そのときにイメージしたトリビュート・アルバムのことは<br />
頭の隅に残っていたのだな。<br />
半年くらい経った2014年秋に、どういうメンツが集まったら<br />
面白いんだろう、と少しずつなんとなく考え始めていた。<br />
<br />
『ハチミツ』のオリジナルの発売日は9月20日なので、<br />
リリースするなら2015年9月を目標にしよう、と思い、<br />
年末にユニバーサルのA&Rと情報を共有する。<br />
<br />
明けて2015年初頭、正式にリリースに向け準備を始め、<br />
2月以降順次アーティストに参加要請のお声掛けを始めた。<br />
<br />
と、あっさり書いているけど、全ラインナップが決定したのは<br />
そこから半年以上経過した2015年8月。<br />
全音源のレコーディングが終わる見込みが11月頭となった。<br />
当初考えていた9月発売なんて完全に無理で、<br />
年内発売もあわや、というところまで行きかけたが、<br />
なんとか20周年の2015年内にリリースにこぎ着けることが出来た。<br />
<br />
2002年にカヴァー・アルバム<a href="http://www.amazon.co.jp/%E4%B8%80%E6%9C%9F%E4%B8%80%E4%BC%9A-Sweets-my-SPITZ-%E3%82%AA%E3%83%A0%E3%83%8B%E3%83%90%E3%82%B9/dp/B00006L7B8">『一期一会 Sweets for my SPITZ』</a>を<br />
制作した経験値があるので、その当時のタイム感で進めていたのだが、<br />
全然勝手が違った。<br />
何よりも12曲という限られた楽曲を振り分けるというパズル感は、<br />
『一期一会』とは比較にならないくらい大変だった。<br />
<br />
2015年は常にこのアルバムのことが頭の片隅にあり、<br />
ずーっと不安な気持ちを抱えたままだった。<br />
テトリスで長い棒が全然落ちてこないみたいな、<br />
どうしようどうしよう、って焦っている気分。<br />
でも、待つしかないわけで。<br />
<br />
一緒に企画して進めたA&RのFさんの支えが無ければ、<br />
この企画は成り立たなかった。僕一人じゃ絶対に無理だった。<br />
深い感謝を捧げます。<br />
<br />
11月上旬にマスタリングを終え、中旬にアナログのカッティングを<br />
終えたとき、初めて安堵の気分を味わった。<br />
よ・う・や・く・で・き・あ・が・っ・た!!!<br />
<br />
そして。<br />
このトリビュート・アルバム、相当面白い出来になっていると思う。<br />
当初予想していたものと結構違っていて、それが逆に楽しい。<br />
<br />
お忙しい中このような企画に賛同し、ご参加いただいた<br />
アーティストの皆さまには、ひたすら感謝しかない。<br />
無いスケジュールをこじ開けていただいたスタッフの皆さまのご厚情にも深謝。<br />
<br />
あとは、ひとりでも多くの方に、このアルバムをお届け出来れば。<br />
<br />
こういうアルバムを企画するなら、まずはきちんと売る、<br />
伝えることが参加アーティストへの最低限のマナーですからね。<br />
<br />
そして、これを知った、聴いた人には、<br />
<br />
1. スピッツ(『ハチミツ』)ファンの人が、スピッツ以外のアーティストを知る。<br />
2. 収録アーティストのファンが、スピッツ(『ハチミツ』)のことを知る。<br />
3. 収録アーティストのファンが、別の収録アーティストを知る。<br />
<br />
という3種類の「知る」チャンスが訪れる。<br />
このことがその人のその後の音楽ライフに何らかプラスになるといいなあ、と。<br />
<br />
普段から日本のロック、ポップスに親しんでいて、<br />
収録アーティストの大半を知っている人でも、<br />
これまで持っていたイメージと違う新鮮なものを受け取るかもしれない。<br />
普段あまり音楽を積極的に探っていない人に、<br />
新たな扉が開くような出会いがあれば、企画者としてこれ以上嬉しいことはない。<br />
<br />
僕自身がこれまでいろんなカヴァーやトリビュートで、<br />
新たな出会いをしてきたことが、こういうアルバムを作る<br />
原動力になっているんだと思う。<br />
どうか、多くの方に新規ご贔屓アーティストが増えんことを!<br />
<br />
しかしまあ。<br />
あんなにしんどい思いをして制作を進め、途中段階では<br />
「もう二度とトリビュート企画なんてやりたくない!』とまで<br />
思っていたのに、実はもう僕の中では違うアイディアが<br />
いくつか浮かんできている(スピッツ関連ではないっす)。<br />
これが制作マンの業というものなのか・・・。<br />
ま、実現するかどうかはわかりませんが。<br />
<br />
p.s.<br />
アルバムのアートワークは、オリジナルの『ハチミツ』の<br />
アートディレクターでもある、<a href="http://central67.wipe.vc/">CENTRAL67</a>の<a href="https://twitter.com/central_67">木村豊</a>。<br />
ポップで可愛いデザイン、アナログ盤が楽しみでしょうがない!<br />
<br />
p.s. 2<br />
アルバム・タイトルの『JUST LIKE HONEY』は、ご存知の通り<br />
<a href="http://jamc-japantour.com/">Jesus & The Mary Chain</a>の1985年のシングル曲で、彼らの<br />
1stアルバム<a href="http://www.amazon.co.jp/Psychocandy-Jesus-Mary-Chain/dp/B0013D8JBK">『Psycho Candy』</a>に収録されている曲のタイトルと同じ。<br />
<br />
でも、実はもうひとつ元ネタがあって。<br />
<br />
僕の大好きなイギリスの音楽プロデューサーで、<a href="http://joemeekdoc.com/">Joe Meek</a>という人がいる。<br />
この人、1960年代にたくさんのヒット曲を放ったのだが、<br />
その中で2曲の有名なトリビュート・ソングがある。<br />
1曲がMike Berryの「Tribute to Buddy Holly」。<br />
そしてもう1曲がHeinzによる「Just Like Eddie」。<br />
前者はバディ・ホリー、後者はエディ・コクランという、<br />
いずれも早逝したアメリカのロックンローラーに捧げた歌。<br />
後者の「Just Like Eddie」の「Eddie」の部分を「ハチミツ」に<br />
変換したのが『JUST LIKE HONEY』というわけなのでした。<br />
ここで書いておかないと自分でも忘れそうなんで、備忘録。<br />
<br />
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-11220392469744659482015-10-28T22:23:00.000+09:002015-10-28T22:23:16.160+09:00wilsonic works 54<br />
10月21日にリリースされた、<a href="http://www.office-augusta.com/sakaiyu/">さかいゆう</a>のシングル<a href="http://www.office-augusta.com/sakaiyu/information.html#release_jasmine">「ジャスミン」</a>に、<br />
ディレクターとして参加した。<br />
<br />
2015年の初頭にマネージメントのスタッフからお誘いいただき、<br />
さかいくんの新作の制作のお手伝いをすることになった。<br />
<a href="http://www.office-augusta.com/">オフィスオーガスタ</a>の人たちとは20年来のお付き合いがあるが、<br />
こういう形でお仕事をしたのは今回が初めて。<br />
4月から始めていたレコーディングの成果の第一弾が「ジャスミン」。<br />
<br />
まず。<br />
<br />
噂には聞いていたが、さかいゆうは本当に凄かった。<br />
20歳を過ぎてから音楽を本格的に始めた、<br />
という普通の音楽家に比べれば遅めのスタートなのだが、<br />
それを全く感じさせない、音楽的身体能力の凄まじさ。<br />
プレイヤーとしてもシンガーとしても舌を巻く上手さ。<br />
<br />
ただ上手いだけじゃない。<br />
音楽を理論ではなく、純粋に「音楽そのもの」として体で受け止めている。<br />
かといって野性のままに突き進むわけではなく、<br />
自分や他人のプレイを客観的に判断する冷静さも併せ持つ。<br />
いろんな音楽を分け隔てなく聴き、その分析も的確。<br />
あと、いろいろ聴かせてもらったモノマネが特徴を捉えていて最高に面白い。<br />
<br />
つまり、なんというか、全身が音楽で出来ているような人なのだ。<br />
いやー、初めて会うタイプの。ある意味天才。<br />
<br />
さてさて新作シングル「ジャスミン」のことを。<br />
<br />
これまで、基本的にセルフ・プロデュースで音楽を作ってきた<br />
さかいくんが、これまでやってこなかったことにも積極的に<br />
チャレンジしよう、という意思のもと、表題曲のプロデュースは<br />
<a href="http://ko1sound.com/">蔦谷好位置</a>さんにお願いした。<br />
<br />
カップリングの「WALK ON AIR」はcafelonの<a href="http://blog.livedoor.jp/splitmilkxtc/">石崎光</a>プロデュース。<br />
作詞は同じくcafelonのメンバーであり、<a href="http://schroeder-headz.com/">Schroeder-Headz</a>の<br />
<a href="https://www.sma.co.jp/artist/profile/index/262">渡辺シュンスケ</a>。<br />
<br />
加えてカヴァー曲。<a href="http://originallove.com/">ORIGINAL LOVE</a>の「接吻」をセルフ・プロデュースで。<br />
<br />
この3曲、全部違うプロダクションで、ミュージシャンもみんなバラバラ、<br />
そしてとにかく豪華!<br />
以下、各曲のミュージシャンを列挙します。<br />
<br />
「ジャスミン」<br />
ドラムス:玉田豊夢<br />
ベース:松原秀樹<br />
ギター:山口周平<br />
ストリングス:弦一徹ストリングス<br />
<br />
「WALK ON AIR」<br />
ドラムス:あらきゆうこ<br />
ベース:根岸孝旨<br />
<br />
「接吻」<br />
ドラムス:屋敷豪太<br />
ウッドベース:鹿島達也<br />
ギター:田中 "TAK" 拓也<br />
<br />
すげー豪華!<br />
そして全曲のピアノはさかいゆう。<br />
<br />
普段、バンドもののレコーディングに関わることが多く、<br />
このようにいろいろなミュージシャンが参加するレコーディングを<br />
あまり体験していないので、非常に刺激的だった。<br />
皆さんホントに素晴らしいプレイヤー!<br />
<br />
そして、全曲のミックスを手がけているのが、<br />
久しぶりにご一緒した、molmolこと<a href="http://molmol.jp/">佐藤宏明</a>。<br />
約5年振りだったけど、更に進化したその音作り。<br />
彼のミックスにも唸らされっぱなしだった。<br />
<br />
同じエンジニアだけど、3曲のプロダクションが違うことによる<br />
その肌触りの違いを楽しむことも出来る。<br />
「ジャスミン」と「WALK ON AIR」はそれぞれプロデューサーが<br />
ヴォーカル・ディレクションをしているが、「接吻」は僕が<br />
歌入れをしている。やっぱ歌入れする人によって、歌の表情って<br />
随分違うんだなー、と今回改めて思った。<br />
<br />
というわけで、僕のさかいゆうくんとの初仕事である<br />
「ジャスミン」是非ともチェックのほど、よろしくお願いします。<br />
<br />
<a href="http://www.stardust.co.jp/section3/profile/hayamiakari.html">早見あかり</a>出演のMVは<a href="https://www.youtube.com/watch?v=LYPVI0_BJHM">こちら</a>。<br />
初回限定生産盤の映像ダイジェストは<a href="https://www.youtube.com/watch?v=6K-DQBsLXZw">こちら</a>。<br />
蔦谷さんとさかいくんの対談は<a href="http://natalie.mu/music/pp/sakaiyu08">こちら</a>。<br />
<br />
そして、さかいゆうはライヴで観てもすごい。<br />
っていうか凄いライヴをやるのです。観たら確実に彼を見る目が変わる。<br />
11月〜12月には<a href="http://www.office-augusta.com/sakaiyu/live.html#live_tour2015">ツアー</a>もあるので、こちらもぜひチェックのほどを。<br />
<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-2347639570841103994.post-58381329906378545032015-09-20T15:00:00.003+09:002015-09-20T15:27:19.231+09:00wilsonic works 53<br />
9月16日、<a href="http://cocoroauction.com/">ココロオークション</a>のフルアルバム<a href="http://cocoroauction.com/special/relight/">『Relight』</a>が発売された。<br />
5月のシングル「ターニング・デイ / プリズム」に続き、<br />
armchair directiveという肩書きで参加。<br />
全曲ではなく、上記シングル2曲含む5曲で、あーだこーだやっている。<br />
<br />
自分が関わった曲と、関わっていない曲が混在している作品は、<br />
聴いていて面白い。<br />
自分では意識していなかったことが発見出来たり、<br />
アーティストの持つ個性や志向性が、<br />
自分が関わっていない曲からほの見えたりするのだ。<br />
<br />
例えば『Relight』の1曲目と2曲目。<br />
1曲目の「day by day」はメンバーだけで制作し、<br />
2曲目「ここに在る」は僕が参加したもの。<br />
<br />
「day by day」の持つスピード感、一筆書きのような<br />
メロディと歌詞の展開、一方向に徹底したアレンジとサウンド。<br />
これらは僕が入ったら少し勢いが削がれていたかもしれない、と思うのだ。<br />
それに比して「ここに在る」は “構築” 感があるというか、<br />
手堅い作りになっているような気がする。<br />
<br />
ココロオークションは、圧倒的にキャッチーなメロディを<br />
武器とするバンドなのだが、同時に斬新なアイディアや、<br />
自分たちが面白がれることに貪欲にアプローチをする姿勢を持つ。<br />
そういうバンドに対して僕が行うことの多くは、いわば “剪定” 。<br />
<br />
アイディアが斬新過ぎたり、過激だったり、ミュージシャン的な部分で<br />
面白がり過ぎたりして、本来曲が持っていた魅力が削がれていないか、<br />
なんてことを俯瞰や一歩退いて観ながら考える。<br />
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アーティスト発信のオリジナリティは残しつつ、<br />
はみ出過ぎてしまった枝を切り、<br />
より多くの人に伝わる形にする。<br />
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それが、僕の仕事。<br />
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前述のようにアルバム『Relight』全8曲のうち、<br />
僕は5曲に関わっている。<br />
上記の情報を得た上でアルバムを聴いて、<br />
どれがそれなのかわかったりしたらすごいですけどね。<br />
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ともあれ。<br />
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本当に強いメロディと多彩なギター・サウンドを核とした<br />
アレンジで綴られる『Relight』、是非ともチェックのほどを。<br />
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また、今回収録の「雨音」で3部作完結となる<br />
「夏のMV3部作」も要チェック。以下の順番でどうぞ!<br />
「雨音」ラスト、ヤラれますよ。<br />
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①<a href="https://www.youtube.com/watch?v=aAuSKalGKcw">蝉時雨</a>→②<a href="https://www.youtube.com/watch?v=3xxpmHIcXiw">夏の幻</a>→③<a href="https://www.youtube.com/watch?v=heFoZEFiPrk">雨音</a><br />
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そして。<br />
最近のココロオークション、ライヴが非常に充実してるので、<br />
東京でのライヴは行けるときは必ず行くようにしている。<br />
速い曲もしっとりした曲もしっかり伝わる緩急あるステージ、<br />
機会があったら是非とも体験してみてほしい。<br />
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p.s.<br />
若い頃はアーティストと一緒になって面白がっていろんなことをやった。<br />
いろんなことを学んだ。<br />
成功も失敗も経験した。<br />
無駄なこと、遠回り、試行錯誤、いっぱいやった。<br />
余計な事はしすぎるほどいいのだ。<br />
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そういう経験を積ませてもらったことには、<br />
当時所属したレコード会社には本当に感謝している。<br />
今は、失敗が許されない空気が蔓延しているのが残念だ。<br />
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<br />wilsonic 竹内 修http://www.blogger.com/profile/03146573274323867664noreply@blogger.com