2012年5月16日水曜日

wilsonic works 21



5月16日は、気鋭の3ピース・ロック・バンド、SAKANAMON
2nd mini album『泡沫ノンフィクション』の発売日。

僕は今回初めて彼らの作品をプロデュースした。

とはいえ、今回が初めましてだったわけではなく。

SAKANAMONと初めて出会ったのは2010年の新宿LOFT
ブッキング担当のHさんのお眼鏡にかなった若いバンド
ばかりを集めたイヴェントだった。
そこで観たSAKANAMONは、声のユニークさと
3ピースながら打ち込みを使ったアレンジなども
聴かせる、ちょっと気になるバンドだった。
僕はその場で彼らの自主制作CDを購入した。

数ヶ月後、やはりまたLOFTで彼らを観た。
この時、少し彼らと会話したんだっけか?
よく覚えていないが、SAKANAMONは僕の中で
"気になるバンド"のひとつとしてインプットされていた。

2011年、旧知の東京カランコロンが『あなた色のプリンセス』を
リリースする頃、僕はリリース元であるBUDDY RECORDS
Eさんと知り合う。
カランコロンをプロデュースすることになり、Eさんと
諸々情報交換などしているうち、実はSAKANAMONも
Eさんが担当されてBUDDYからミニ・アルバムをリリース
することが判明。

狭い世界ですねー、なんて云いながら、数ヶ月ぶりに
また彼らのライヴを観たりメンバーと話したりしているうち、
自然な流れで今回の作品に関わることになった。


それ以外にも意外なつながりとか奇縁があって今回に
繋がっているんだけど、長くなるので割愛。
つまりなんていうか、出会いは偶然とかではなく必然である
ことが多いよなぁ、ということ。
陳腐なものの云い方になってしまったけど、
近年本当にそう思えることが多い。
このテーマはまたいずれ。



『泡沫ノンフィクション』は、昨年9月発売の『浮遊ギミック』
続くミニ・アルバム第2弾。

前作収録の「ミュージック・プランクトン」に代表される、
エッヂーなギター・サウンドに絡むやや難解でいて
遊び心に溢れた歌詞がSAKANAMONの特徴のひとつで、
今回もその辺は遺憾なく発揮されている。

今回のリード曲「カタハマリズム」の詞とメロディの
関係性ではそれが更に磨きがかかり、オリジナリティと
爆裂度、すごいレベルに到達している。
そして重要なのは、独自でありながら彼らの音楽は
あくまでもキャッチー、ということ。
それでこそポピュラー・ミュージック。

わかりやすい言葉並べたり、歌いやすいメロディなら
キャッチーっていうわけじゃないんだよ、
ということをSAKANAMONは教えてくれる。

その他、「脳内マネジメント事情」、「四畳一間の哲学」
での際どくギリギリな音楽的言葉遊び、複雑な構成なのに
カタルシスに満ちた「淡麗アルコロニカ」、美しき轟音で
聴く者を違う場所に連れて行ってくれる「ピラミッドの少女」、
全5曲それぞれが違う貌でSAKANAMONの魅力を
伝える内容となっている。

彼らをご存じない方は、まずは「カタハマリズム」のMVをどうぞ。

まだ全員20代前半。
前途洋々。

藤森、木村、森野。
やたらと「木」が多いメンバーの苗字(笑)。

興味深い対バンのイヴェントも続々と決まりつつあるので、
ライヴもぜひ。
近いところでは今日5月16日の下北沢GARDEN、
5月24日の新宿LOFT。
6月30日にはリリース記念の自主企画を下北沢Shelter、
7月5日にはスペースシャワー列伝にも出演する。
ライヴの詳細はこちらをどうぞ。
ヴォーカル藤森の天然っぷりを筆頭とした、
それぞれキャラの立っているメンバーを確認してほしい。

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今年は自分が関わった作品が続々とリリースされる。
その都度このブログで報告しますので、ぜひとも
チェックのほど、よろしくお願いします。
wilsonicクオリティは、あなたの音楽ライフを充実させる
ことをお約束します(結構本気)。