2012年11月25日日曜日
wilsonic works 25
昨日書いた東京カランコロンの『きらめき☆ドラマティック』収録の
「サヨナラ バイバイ マルチーズ』のMVと、CDエクストラの
ダイジェスト映像がこちらで観られます。
ダイジェストの中の、いちろーの顔にモザイクがかかっている
場面でいちろーの横にいる僕の姿が確認できます(笑)。
さて、今日は昨日に続き11月21日発売の、
竹内が関わったCDシリーズその2。
驚異の新人バンド、REAL ALOUDの『A』(エース)について。
READ ALOUDは、東京をベースに活動する男性4人組のロック・バンド。
彼らにとって初の全国流通盤となる6曲入りミニ・アルバムが『A』。
このアルバムを僕は、盟友石田ショーキチと共同プロデュースした。
以下、ちょっと竹内と石田ショーキチくんとの歴史をば。
石田くんは、スパイラル・ライフ~SCUDELIA ELECTRO~ソロと、
彼自身のミュージシャンとしての活動はもちろんのこと、
プロデューサー & エンジニアとしても多くの作品を手掛けており、
その手腕には定評がある。
実は僕は、彼の最初期のプロデュース・ワークのディレクターなのだ。
rosyという女性5人組ロック・バンドの2枚のシングルを
プロデュースしてもらったのが最初のお仕事。
これが1996年。
彼にとってほとんど初めてのプロデュースだというのに、
その手際の良さ、話の正しさ面白さ、メンバーへの説得力など、
大いに感心したことをよーく覚えている。
残念ながらrosyはその2枚のシングルをリリースした後に
解散してしまい、アルバムにたどり着けなかった。
次に2000年から2001年にかけて、スピッツのプロデュースを
お願いした。作品でいうと、シングル「ホタル」「放浪カモメはどこまでも」、
アルバム『ハヤブサ』、シングル「遥か」「夢追い虫」の時期。
石田くんの提案により、「夢追い虫」のTDは、ここ10年ほどスピッツの
メイン・エンジニアである高山徹さんで行われた。
これ、とても重要。
2002年、僕がトータル・プロデュースをしたコンピレーション
『一期一会』(スピッツの曲を様々なアーティストがカヴァーしたアルバム)
収録の、セロファンによる「夢追い虫」をお願いしたのも楽しい記憶。
スピッツのオリジナルとセロファンのカヴァー、
両方に同じプロデューサーが関わっていて、
それでいて全然違う質感に仕上がるという面白さ。
2005年から2006年にかけて、石田くんが新たに組んだ
スーパー・バンド、MOTORWORKSの作品を、当時僕が
運営していたレーベル、Teenage Symphonyからリリース
できたことは僕の誇りのひとつ。
そんなこんなで僕と石田くんは何年かおきに一緒に
何かしらやっていて、それら全てが成功したわけではないけど、
僕の中ではとても良い記憶として残っているものが多い。
それが、僕が彼を「盟友」と呼ぶ所以。
今回、READ ALOUDの所属するプロダクションから
オファーをいただき、ライヴを観たりデモ音源を聴いたりするうち、
僕は彼らの音楽の中に「ヘヴィネス」と「メロウネス」が
いい具合に同居していることに気づいた。
そして、その硬軟をうまく料理できるサウンド・プロデューサーは
石田くん以外にいない、と思ってすぐさま連絡をした。
幸い、マネージメント・スタッフの中に、以前石田くんと
一緒に仕事をしたことがある人がいたこともあり、
諸々非常にスムーズにコトが進んだのだが、なによりも
石田くんとREAD ALOUDのメンバーとの呼吸の合い方が
半端なかった。
最初のリハーサルで、メンバーそれぞれとバンド全体に対して、
良い点と改良すべき点を的確に簡潔に、
そして何より論理的に指摘し、メンバー大いに納得。
そこからは石田アニキの言葉をスポンジの如くどんどん吸収し、
短期間でスキルもマインドも急成長。
その成長っぷりに今度は石田くんがメンバーに惚れる、
という好循環。
いやー、嬉しいんですよこういうの。
自分がうまく行くだろうと思って仲介したら、
予想を超える展開、結果になるってことが。
そして今回、僕とも石田くんとも初仕事となったエンジニア、
高須寛光さんの丁寧かつアイディア豊富な仕事っぷりにも感服。
高須さんは、THE BACK HORNなどを手掛けられている、
現在メキメキと頭角を現しているまだ若きエンジニア。
いろんなマッチングがすべて吉と出て、余計なことを
考える必要のない、ストレスフリーな現場だった。
これはなかなかないことなんですよ。
今回のアルバム『A』は、そんな急成長中のREAD ALOUDが、
石田くんと高須さんと共に集中し、悩み、そして大いに楽しんで、
あと来る日も来る日もカレーばっかり食いながら(笑)作った、
非常に濃い密度を誇る内容です。
僕はもう、ただただその流れを見守るだけだったな。
READ ALOUDは、現在このアルバムを引っ提げて全国ツアー中。
今日、新代田FEVERで石田ショーキチが主催するイヴェント
"Go All The Way vol.12"に出演した彼らを観てきましたが、
さらに成長し、ライヴの説得力が桁違いに増していた。
まだまだ一部のファンにしか知られていない彼らだけど、
物語はスタートしたばかり。
今からREAD ALOUDのことを気にしてみてください。
数年後彼ら、すごいことになっていると思いますよ。
その片鱗がうかがえる、アルバム収録の6曲が
少しずつ聴けるトレイラーはこちら。
まずはチェック。損はさせません。
あー、長くなっちゃった。
でも、公約通り2日連続更新しました。
もう夜中の2時だけど。
年内、まだまだ更新します(公約)。