ここで書くRooneyっていうのは、僕が書くんだから当然イングランドの
サッカー選手のことではなく、LAのパワー・ポップ・バンドのこと。
2003年のデビュー作は「Shakin'」のような正統派パワポと、
「Blue Side」のようなちょっとひねくれたメロディが同居した好盤。
豊かなヴォーカル・ハーモニーに感心して、
当時フリーペーパー「Smiley Smile」にリヴューを書いた。
この頃、メンバーは20歳に届くかどうか、くらいの若さだと知り、
さらにびっくり。
彼らの音楽にカリフォルニアの明るさだけではない、
ちょっとUKっぽい陰りも見られたりして、それがまた魅力だった。
ちょうど同時期にデビューしたThe Thrillsがアイリッシュなのに
カリフォルニアの音楽に憧れて音作りをしていたのと逆にね。
2007年のセカンド『Calling The World』は、ビルボードの
チャートで42位を記録。前作は100位以下だったから、
順調にステップアップ。
収録曲「I Should Been After You」のイントロには、
Brian Mayみたいな音が混じっているので多分
石崎光くんも好きだと思う(笑)。
そして、また3年の時を経てニュー・アルバム『Eureka』
が来月6月8日に発売になる。
これまでの2作はGeffen(日本ではユニバーサル)
からリリースされていたが、今回は
California Dreamin' Recordsという、ワーナー傘下の
いかした名前のインディ・レーベルからリリースとのこと。
今、彼らのオフィシャルでアルバムからのトラック、
「I Can't Get Enough」のMVやらアコースティック・
ヴァージョンの映像やら観られるので、気になる方は
チェックを。20代後半になった彼らの等身大のちょっと
アダルトなポップスが聴ける。
My Spaceで聴ける「I Don't Wanna Lose You」は
ちょっとWeezer入ったミディアム・ナンバー。
で、そんなちょっと渋めのアルバムになるのかな?
なんて幾分寂しく思っていたりもしたんだが(笑)、
今年2月にDLオンリーでリリースされた4曲入りEP
「Wild One」の1曲目、「Suckseed」を聴いてびっくり!
超ポップな真正パワーポップ・チューン!
弾けまくったポップ小僧っぷりにノックアウトですよ。
日本のiTunesでも購入できるので、よろしければ。
っていうことでますます3rdアルバムが楽しみになっている
今日この頃なのです。
ちなみにヴォーカルのRobert Schwartzmanは、
名前からも類推できるように俳優でもあり元Phantom Planet、
現在はCoconut Records(1stは傑作)という名前で音楽活動を
行っているJason Schwartzmanの実弟。
詳しくは書きませんが、ハリウッドのセレブリティな血筋であります。
それを知られるのがいやだったのか、最初の頃は名前を
Robert Carmineとしていたのだった。