2013年12月18日水曜日

wilsonic works 36.5


2003年に数量限定生産でリリースされた、スピッツのライヴ映像作品、
『放浪隼純情双六 Live 2000-2003』が、10年の歳月を経て、
本日2013年12月18日、廉価版にて再発売される。

いろいろこの当時の思い出とかを書いてみようかと思ったのだが、
なんかこの頃の僕はユニバーサルとドリーミュージックという
2社の仕事を抱えていて、滅茶苦茶忙しかったようで、細かい
ことを全然覚えていないのだ。
今回の再発に際して当時の経緯を思い出す必要がいくつかあったのだが、
記憶は限りなく不透明。

以下、そんな中今年10月にこの再発売のニュースのプレスキットを作る際、
資料をひっくり返しながら必死で記憶を呼び戻しながら
僕が媒体向けに書いた原稿を転載する。
このDVDの内容説明と、当時限定生産とした経緯などなど。

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スピッツ、幻のライヴDVD10年振りに再発売決定!

ファン熱望の入手困難アイテム、廉価版で再リリース 

200312月に期間限定盤としてリリースされ、瞬く間に市場から姿を消したため、
幻の作品として再発売が熱望されていたスピッツのライヴDVD『放浪隼純情双六 
Live 2000-2003』が、廉価版として10年振りに再発売されることが決定しました。

2000年〜2003年の4年間に行われた4つのツアーから選りすぐりのテイクだけを
集めた当時のライヴ集大成。9thアルバム『ハヤブサ』〜10th『三日月ロック』
の時代の作品を中心とした、ここでしか観られない貴重なライヴ・テイク
(全25曲のうち、14曲)が満載です。

<『放浪隼純情双六』とは?>


2000年〜2003年の4年間に行われた4つのツアーから選りすぐりのテイクだけを
集めた当時のライヴ集大成。

2003年発売のオリジナル・ヴァージョンはDVD2枚組。
1枚目はアルバム『三日月ロック』リリース後のツアー “双六2002-2003” からの
17曲。2枚目にはアルバム『ハヤブサ』リリース後のツアー放浪2000” “2001” 
純情2001” からの8曲と、リハーサルやバックヤードのメンバーを捉えた
オフショット映像を収録。
加えてスピッツを撮り続けるカメラマン内藤順司による100頁に及ぶ写真集、ハード
カヴァー&三方背ブックケースという豪華仕様の完全限定仕様(税抜価格 ¥6,500)。
20031217日に発売され、瞬く間に市場から姿を消したため、ファンからは
『幻のアイテム』として再発売を熱望されていました。

今回廉価版として再発売される『放浪隼純情双六 Live 2000-2003』は、
DVD1枚(片面2層)、CDサイズのジュエルケース仕様で、写真集も豪華ケースも
ありません。シンプルに、映像部分だけの復刻となります。

10年振りの廉価版再発売に関して>


オリジナル・リリースから10年の歳月を経て廉価版にて再発売するいちばんの理由は、
この10年の間に新たにスピッツのファンとなった皆さまからの強い要望です。
観たくても観られない、入手出来ないという状態が続き、ご不便をおかけしてきました。

当時、なぜ限定生産としたのか、の経緯は以下の通りです。
2001年に発売した、デビューから10年間のスピッツのライヴ映像を総括した
『ジャンボリー・デラックス LIVE CHRONICLE 1991-2000』があったため、
そこと被らない選曲がマスト。結果、一般的なスピッツのライヴ作品というより、
ちょっとマニアックな選曲になることが目に見えていた。つまり、初めてスピッツの
映像作品を購入しようとしたとき、手に取るアイテムにはならない。
カタログとしては「弱い」商品になるだろう、という考え。
それならば、ここに収録されたツアーを共有したことのある方を中心としたコア・ファン
の皆さまに、より喜んでもらえるような商品となるように内容、仕様をシフトさせて
行こう。そういう考えの結果、豪華仕様の限定盤という落としどころになった
(基本的な考え方は『小さな生き物』のデラックスエディションと同じです)。
Disc2に収録したオフショット映像や、通常のライヴ作品ではあまりピックアップ
されないMC部分をDisc1使っているのもそういった理由から。

これまでリリースされてきたライヴ映像を時系列に見てみると、2011年発売の
最新ライヴ作品『とげまる20102011』の初回ボーナス・ディスクで、2005年のツアー 
あまったれ2005” の映像がお蔵出しされたことにより、『放浪隼純情双六』に収録
された4年間だけがすっぽりと市場から抜け落ちている形になっています。今となっては
スピッツのライヴの歴史の中の貴重な記録として位置を占めていることになります。

多くの新規ファン、また発売当時買い逃した皆さまからの強い要望もあり、オリジナル・
リリースからちょうど10年経った201312月、豪華ケースも無く、100頁写真集も
無い、DVD1枚ものの廉価版として再リリースすることを決定しました。

なお、今回DVDのみのリリースということにしたのは、Blu-rayでリリースする意味が、
クオリティ的にはほとんど無いという判断と、なるべく廉価で提供したい、との考え
からです。

10年(と、ちょっと)前のスピッツ。4つのツアー、メンバーの様々な衣装、
ヘアスタイル、それぞれのステージ美術や照明など、見所満載の約120分。
たいへんお待たせしました。どうぞお楽しみいただけたら、と思います。


スピッツ・ディレクター 竹内 修(wilsonic

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2013年、僕が関わった作品のリリースはこれが最後。
2014年、ワクワクする作品がいろいろ用意されているのでご期待ください。

年内、もう1度くらいブログ更新予定。